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競馬ブログ「競馬知恵袋」をお読みいただき、ありがとうございます!
この記事では、グランプリレース「有馬記念」の出走予定馬の血統を特集します!
ご参考いただけるよう一頭一頭丁寧に解説していきますので、ぜひ最後までお読み下さい!
【有馬記念2019】予想に役立つ!出走馬の血統を徹底解説
それでは有馬記念の出走予定馬の血統解説について、ご紹介していきます。
この血統解説は、netkeibaさんの想定人気の順番にもとづき取り上げていきます。
それではまいりましょう!
アーモンドアイ 血統解説(想定1番人気)
アーモンドアイは父ロードカナロア、母フサイチパンドラ、母父サンデーサイレンスの血統です。
父ロードカナロアは母レディブロッサムが持つセクレタリアト、シリアンシーのクロスの影響で柔らかい体質を産駒に伝え、またキングマンボ系らしく母系の個性を引き出す特徴があります。
そこに豊富なスタミナを持つ母フサイチパンドラを持ってくることで、ロードカナロア産駒でも中距離以上をこなす距離適性を持っています。
過去のレース内容を見る限り、前走圧巻のパフォーマンスを見せた東京芝2000mがベストな舞台でしょう。基本的には根幹距離で主流コースが向いています。
昨年のジャパンカップの芝2400mの高速時計での勝利を見る限り、ペースが流れることは問題なく、単純に芝2500mという距離自体もこなすと考えています。
その上で気になるのが、トリッキーでタフな中山芝2500mの適性です。
このコースでアエロリットやキセキが淀みないペースで飛ばして、レースが流れた時にどうでしょうか!?
そのようなレースに対する適性は高いとは言いづらいです。
能力は間違いなく現役最強です。
その能力からレース適性を差し引いた時に、メンバー中最上位に位置するどうかの見極めが今回の予想のポイントと考えます。
リスグラシュー 血統解説(想定2番人気)
リスグラシューの血統は、父ハーツクライ、母リリサイド、母父アメリカンポストの配合です。
フランス牝系のリリサイドにスタミナ豊富なサンデー系で晩成血統のハーツクライを配合することで、4歳秋に一気に覚醒。その血統背景から、今なお強さが増している印象さえ受けます。
リファールの4×5×4のクロスを内包しており、先行抜け出しの粘り込みが最も強さを発揮するレーススタイル。またリファールのクロスを持ったハーツクライ産駒は、リスグラシューの他にポープフルSを勝ったタイムフライヤーや小倉日経OPを勝ったアロハリリーなどがおり、小回り適性が高い馬が多い傾向です。
非根幹距離のレースの成績が、7戦して4勝、2着1回、3着1回と好成績であることからも中山芝2500mの適性は高いと考えます。
宝塚記念の結果と有馬記念の結果がリンクしやすい点も評価材料。
競走馬としての能力評価に高いレース適性を加えて最終評価をしたい一頭です!
サートゥルナーリア 血統解説(想定3番人気)
サートゥルナーリアは父ロードカナロア、母シーザリオ、母父スペシャルウィークの血統です。
母系の特徴を引き出す父ロードカナロアに、母系がスタミナ豊富な血統構成というのはアーモンドアイと似た配合といえます。
サートゥルナーリアの血統を語る際に欠かせないのが、名牝系の礎を築きつつある母シーザリオです。現役時代はオークスや米国のアメリカンオークスを勝った活躍馬で、繁殖牝馬としてもサートゥルナーリア、エピファネイア、リオンディーズといった大物を送り出しています。エピファネイアが種牡馬としても活躍をみせていることから、血統の質の良さが際立っています。
このシーザリオ一族ですが、爆発的な競走能力を持つ一方で危うい気性面も兼ね備えているのが特徴です。
サートゥルナーリアもこの特徴を受け継いでおり、日本ダービーで4着、大箱2000mのベストな舞台であろう天皇賞(秋)で6着と凡走しました。左回り適性を不安視する声もありますが、僕自身はやはり気性面の影響が大きいと考えています。
英国牝系で母の母父にサドラーズウェルズが入っていることからタフな展開やスタミナ面は問題ないと考えますが、兄のエピファネイアやリオンディーズ同様に気性面の難しさから安定性に欠けるという点では馬券の軸にはしづらい馬です。
「1着か馬券圏外か」という捉え方がいい一頭ではないかと思います。
ワールドプレミア 血統解説(想定4番人気)
ワールドプレミアは父ディープインパクト、母マンデラ、母父アカテナンゴの血統です。
母マンデラはドイツオークス3着の活躍馬で、半弟にはドイツ馬ながらフランスのジャックルマロワ賞、イスパーン賞、イギリスのプリンスオブウェールズなど欧州のG1を3勝したマンデュロがいます。牝系としては生粋のドイツ牝系です。
全兄には種牡馬としても期待が高いマイラーズカップなどを勝ったワールドエースがいます。ただしワールドプレミアは兄のワールドエースよりは胴長の長距離体型で母系の特徴がよく出ています。
10日も経てば古馬扱いされる3歳馬の終わりの時期でありながらも、斤量が牡馬の古馬よりも2kg軽い3歳馬は当然評価をすべきですし、前走菊花賞組が馬券に絡みやすい有馬記念ですから、その点からもワールドプレミアを評価すべきでしょう。
また2014年に中山競馬場の路盤が回収されてから、従来の有馬記念で不振であったディープインパクト産駒が馬券に絡むようになったことからも評価したい一頭ではあります。
ただしスタート後の行き脚が悪く脚質的に後ろから行かざる負えない点とズブさがある点が気になります。中山芝2500mで前走のような鮮やかなイン差しを決めるのも難しいと感じています。
前走、例年とは異なりペースが流れてスタミナ勝負となった菊花賞を勝ちきっている点からスタミナはこの馬のストロングポイントです。多少馬場が重くなり、この馬のスタミナが活きる状態になれば馬券圏内も期待できるといったところではないでしょうか。
フィエールマン 血統解説(想定5番人気)
フィエールマンは父ディープインパクト、母リュヌドール、母父グリーンチューンの血統です。
母リュヌドールは現役時代イタリアの牝馬最強決定戦であるG1・リディアテシオ賞やフランスの芝2500mのG2・ポモーヌ賞などを勝った活躍馬。父のグリーンチューンは欧州のマイラーですが、牝系はスタミナ豊富なフランス牝系です。
その母にディープインパクトを配合することでスピードと瞬発力、そして両親の牝系から豊富なスタミナを取り込んだフィエールマンが生まれています。
前走の凱旋門賞は大差で最下位12着と沈みましたが、これは当日の非常に重たい欧州でも特殊な馬場が影響しており、参考外と捉えてよいでしょう。中間も外厩先のノーザンファーム天栄で調整されており、11月中旬の早い時期に有馬記念への出走表明をしていたことからも海外遠征の疲れはなく、力を発揮できる状態といえそうです。
小回りコースは4戦して1勝、2着2回、3着1回と勝ちきれていない点、俊敏性を伝えるディープインパクト産駒でありながらコーナーでの立ち回りが今一つな点は気になります。ただし、長距離G1レース2勝の実績が示すようにスタミナは豊富です。そのような点で考えれば、タフなレース展開でスタミナ血統が活きる有馬記念に対する適性を感じます。
メンバー中で「最もキレる末脚」といえば、ディープインパクト産駒でもディープらしいフィエールマンでしょう。その点から、アーモンドアイやリスグラシューを差し切れる馬がいるとすればこの馬かもしれません。
スワーヴリチャード (想定6番人気)
スワーヴリチャードは父ハーツクライ、母ピラミマ、母父アンブライドルズソングの血統です。
母ピラミマは米国生産馬で現役時代は日本で競走馬としてデビューしましたが未勝利に留まっています。その母キャリアコレクションは米国の重賞ソレントSなどを勝った活躍馬。母系はナスルーラやその従兄弟のマームードの血量が豊富で、スピードの持続力に長けた血統背景です。
その母系にハーツクライを配合することで、サンデー系特有のスピードと瞬発力を強化しました。またハーツクライの母父トニービンの影響でスタミナを補い、スピードの持続力もさらに強化しています。
牝系が米国牝系でそこにサンデー系のハーツクライという配合であることと、ハーツクライ×アンブライドルズソングのニックス配合という視点で考えれば、ベストはやはり大箱の東京コース。距離は2400mから2500mでしょう。
父の母父がトニービンであるとはいえ血統全体で欧州的な要素が少ないため、トリッキーな中山芝2500mでタフなレースが想定される今年の有馬記念でどうでしょうか。また右回りは手前変換がうまくいかず、直線で内にモタれる点も気になるところ。
そのような点から勝機があるとすれば、前走のように内枠に入って先行して、直線内をつく競馬でしょう。枠順が一つポイントになってくる馬と考えます。
ヴェロックス (想定7番人気)
ヴェロックスは父ジャスタウェイ、母はセルキス、母父はモンズーンの血統です。
母セルキスはドイツ牝系で現役時代G2独オークストライアルなどを勝ちました。異形血脈である母系のドイツ血統にハーツクライ譲りのスピードの持続力が特徴のジャスタウェイを配合することで、ジリ脚ながら粘り強さが武器のヴェロックスが生まれています。
ヴェロックスの血統の特徴を一言でまとめるなら、いかにも「ハイペリオン的」といえます。父ジャスタウェイはハイペリオンの影響を色濃く受けるトニービンを内包するハーツクライの後継種牡馬。ジャスタウェイの母シビルもハイペリオンの5×4のクロスを内包しています。またヴェロックスの母父であるモンズーンもハイペリオンの5×5のクロスを内包しています。
このようにヴェロックスは血統全体でハイペリオンの血量が非常に豊富です。
ハイペリオンというと英国の名種牡馬でスタミナと底力、きつくなってからのラストの踏ん張り(タフさ)が特徴の血統です。
このハイペリオンの血量が豊富な種牡馬にはトニービン、ヌレイエフなどがあげられ、この血統は有馬記念で活躍する血統です。またヴェロックスは、同じく有馬記念で活躍する血統であるダンジグ系の血統を母の母の母父に取り込んでいることも見逃せません。
前走の菊花賞は差し決着の中で先行して王道競馬を試みての3着。菊花賞のレースでは、ヴェロックスを最も評価すべきと考えています。
有馬記念は3歳馬が好調で前走菊花賞組が馬券に絡むレースです。血統的な後押しからも3歳勢ではヴェロックスを筆頭で推奨したいところです。
キセキ (想定8番人気)
キセキは父ルーラーシップ、母ブリッツフィナーレ、母父ディープインパクトの血統です。
母ブリッツフィナーレは競走成績の記録がありませんが、2代母のロンドンブリッジは現役時代桜花賞2着などがある活躍馬で繁殖牝馬としても非常に優秀です。直仔にオークスを勝ったダイワエルシエーロ、中京記念を勝ったグレーターロンドンなどがいます。日本芝向きの軽快なスピードも特徴なのですが、母系のダンジグ、ダマスカス譲りのパワーも一つの特徴です。
その牝系にルーラーシップを配合したキセキですが、基本的には父系のルーラーシップ、特にトニービンの影響が強いです。3歳夏以降の成長力、大飛びで大箱コース向き、そして長くいい末脚、この点はまさにトニービン的といえます。
このような特徴を持つキセキですから、基本的には大箱コース向きで、ベストは東京芝2400mと考えます。母系にダンジグ、ダマスカスといったパワー豊富な血統を内包しており、サイアーラインはキングカメハメハ系ということから急坂コースは問題ないと捉えていますが、小回りコースはどうでしょうか。
阪神内回りの大阪杯、宝塚記念で2着と好走していますが、これは能力でカバーしたものです。逆から捉えれば能力で見ればメンバー中上位であると言えます。
冬に強いキングカメハメハ系という点も気になりますし、外枠に入らなければ、ここも能力でカバーして好走してきそうな気はします。
レイデオロ (想定9番人気)
レイデオロは父キングカメハメハ、母ラドラーダ、母父シンボリクリスエスの血統です。
母ラドラーダはディープインパクトを送り出したウインドインハーヘアの牝系に属し、このウインドインハーヘア牝系はディープインパクトの印象が強いですが、基本的にはハイペリオンやブランドフォードといった英国的なスタミナ血脈が特徴の牝系です。
その牝系に、母父ロベルト系のシンボリクリスエス、父にキングカメハメハを配合したのがレイデオロです。
日本ダービーや天皇賞(秋)などを勝っているレイデオロですが、個人的にはキングカメハメハ×シンボリクリスエスの配合から中山コースがベストな舞台と考えています。そのような背景から、中山芝2500mは適性が高いと見込みます。
ただし近走があまりにも走れてなさすぎのため、ピークを過ぎ競走能力に衰えた感が否めません。
これが近走不振でも激走が見られるステイゴールド産駒であれば評価はまた違うのですが、キングカメハメハ産駒のレイデオロですので、「ここでは厳しいかな」というの率直な意見です。
アエロリット (想定10番人気)
アエロリットは父がクロフネ、母アステリックス、母父ネオユニヴァースの血統です。
母アステリックスは現役時代1戦のみで未勝利に留まっていますが、2代母アイルドフランスは米国のG3ヒルズバーロウHなどを勝ち、3代母ステラマドリッドは米国G1エイコーンSやフリゼットSを勝った名牝です。ステラマドリッドは牝系としても素晴らしく、ステラマドリッド牝系からはアエロリットの他にラッキーライラック、ミッキーアイルなど複数のG1馬が生まれています。
そのような優秀な米国牝系に、同じく米国血統のクロフネを配合したアエロリットですから、米国的なスピードを活かした一本調子の競馬を得意とします。
右回りよりは左回りの馬で、大とびな走りから東京芝1600m~1800mがベストな条件です。
今回はベストな条件とは真逆ともいえる「タフでトリッキーな中山芝2500m」。仕上がり早い米国牝系にクロフネ産駒ですから、距離も明らかに長いです。
そのような厳しい条件の中で、持ち味の負けん気でどこまで粘れるか!?
その点に注目です。
以上、この記事では有馬記念の出走予定馬の血統解説についてご紹介しました。
なお、有馬記念の最終予想となる予想印については下記の記事でご紹介しています。ぜひ、ご参考下さい!
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