こんにちは!
競馬ブログ「競馬知恵袋」をお読みいただき、ありがとうございます!
この記事では、オークスに向けた注目のトライアルレース「フローラステークス」のラップ分析について特集します!
ご紹介する内容はフローラステークスで求められるラップ適性、そして有力馬のラップ適性診断の2点です。
しっかりと予想していきますので、馬券予想にぜひご参考下さい。
目次
動画でご紹介!フローラステークスのラップ分析
フローラステークスのラップ分析は、ブログだけでなく動画でも制作してYouTubeにアップしています。「文字よりも動画の方が分かりやすい」という方については、下記の動画をご視聴ください!
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フローラステークスで求められるラップ適性
まず初めに、フローラステークスで求められるラップ適性について簡潔にご紹介します!
このラップ適性については、ターゲットフロンティアのレースペースチェンジ指数RPCIによる「脚質型」と1ハロンの平均ラップである「ラップスピード」の2軸で考えます。
詳細については、この記事の最下部の参考欄に記載しています。
まだチェックされていない方は、そちらの内容もぜひご確認下さい。
それでは直近5年のフローラステークスのラップ適性について、グラフを用いてまとめていきます。
昨年の2019年はウィクトーリアが勝ったレースで、ラップ適性は「バランス型×ラップスピード11.95」となっています。次に2018年はサトノワルキューレが勝利。このレースのラップ適性についても2019年と同じ「バランス型×ラップスピード11.95」 です。
2017年の勝馬はモズカッチャンで、ラップ適性は「瞬発力型×ラップスピード12.13」 。2016年はチェッキーノが勝ち、ラップ適性は「持続力型×ラップスピード11.97」。
2015年についてはシングウィズジョイが勝利。ラップ適性は「バランス型×ラップスピード12.04」 となります。
この直近5年間のフローラステークスのRPCIの平均値から導く脚質型は「バランス型」。またラップスピードの平均値は12.04です。
このようなラップ傾向をふまえて、フローラステークスで求められるラップ適性については、脚質型は「バランス型」でラップスピードは 「11.95~12.15」に設定したいと思います。
脚質型は大箱の東京コースらしく4ハロンの末脚勝負の「バランス型」、ラップスピードは3歳牝馬限定重賞ということで12秒前後の中速ラップです。
次以降の有力馬のラップ適性診断については、この求められるラップ適性を判断軸に評価していきます!
フローラステークスの有力馬ラップ適性診断
それではここからは、フローラステークスの有力馬のラップ適性診断を行っていきます。今回、診断する有力馬はスカイグルーヴ、レッドレルーヴ、ホウオウピースフル、フアナ、アカノニジュウイチの5頭です。
この診断については、A、B、Cの3段階で評価していきます。
なお、有力馬のラップ適性診断のご紹介内容には、先ほどご紹介したラップ適性に加えてグリーンチャンネル「先週の結果分析」で取り上げられたタイムランクやメンバーレベル、馬場差を取り入れています。
また僕が予想においてラップ適性同様に重視する血統についても、触れながらご紹介できればと思います。
ラップ適性診断①:スカイグルーヴ
まず初めに取り上げるのが最有力馬のスカイグルーヴです。
ここまで2歳新馬戦、京成杯と2戦している同馬。
まず2歳新馬戦のラップ適性を見ると、「瞬発力型×ラップスピード12.14」となっています。このレースの2着以下の全ての馬がいまだ未勝利という点からメンバーランクは低いですが、新馬戦の芝2000mでラップスピード12.14はまずまずです。また上り3Fを加速ラップで勝ち上がっている点からかなり余力を残した勝利といえます。
フローラステークスで求められるラップスピード「11.95~12.15」内で楽勝している点が評価できます。
次に2戦目の京成杯のラップ適性は、「持続力型×ラップスピード12.11」。馬場差「+0.7」の時計のかかる馬場の持続力勝負の一戦で勝馬クリスタルブラックに足元はすくわれたとはいえ、3着のディアステマには2馬身1/2差をつけています。そして4着は皐月賞にも出走したビターエンダー。
牡馬のクラシック級になるとメンバーランクは疑問符はつきますが、牝馬限定の重賞競走を見据えれば、この京成杯のメンバーランクは高いと言ってよいでしょう。
また、このレースもフローラステークスで求められるラップスピード「11.95~12.15」内で好走している点が評価できます。
このようにスカイグルーヴのここまでの2戦は、いずれもフローラステークスで求められるラップスピード「11.95~12.15」内で好走しており、評価ができます。また、その脚質型も瞬発力型と持続力型。そのため、瞬発力型と持続力型の中間である「バランス型」もこなす可能性は高いです。
参考までに血統背景をご紹介すると、父エピファネイアで母父キングカメハメハ、そしてサンデーサイレンスを奇跡の血量でクロスされる配合は桜花賞を勝ったデアリングタクトと同じです。現時点でのエピファネイア産駒の成功パターンといえ、好印象といえます。
血統的魅力が大きいことを除いたとしても、ラップ適性自体の評価は非常に高く「A」です!
ラップ適性診断②:レッドルレーヴ
次に、レッドルレーヴを取り上げます。
ここまで2歳新馬戦、未勝利戦、フラワーカップと3戦している同馬。
まず2歳新馬戦のラップ適性は、「瞬発力型×ラップスピード11.97」となったレースで、フィリオアレグロに敗れた2着とはいえ3着には6馬身差をつける大差。このレースのタイムランクは「A」、メンバーレベルは「B」と非常にレベルの高い新馬戦であったといえます。また2着に敗れたとはいえ、フローラステークスで求められるラップスピード「11.95~12.15」内で高いパフォーマンスを示したことは評価ができます。
次に3戦目の前走フラワーカップを取り上げると、このレースのラップ適性は「底力型×ラップスピード12.02」。新馬戦とは異なる厳しい展開の底力勝負となった一戦においても勝馬アブレイズに3/4差の2着と好走。高い能力を見せました。
血統は父キングカメハメハで母父はディープインパクト、そして牝系はダイナカール牝系。さらに全兄にはランフォザローゼス。この血統背景からラップ適性を考えると、決して中山のタフな底力勝負に強い馬とはいえず、ベストは時計が出る高速ラップの大箱東京コースの末脚勝負の一戦でしょう。
そのような点から考えれば、今回、ラップが高速化して脚質型が瞬発力勝負に傾くのはプラスです。
高いラップ適性を感じますので、評価は「A」です!
ラップ適性診断③:ホウオウピースフル
続いて取り上げるのは、ホウオウピースフルです。
ここまで2歳新馬戦、百日草特別、クイーンカップと3戦している同馬。
超瞬発力型で超低速ラップとなった2歳新馬戦を勝って臨んだ百日草特別は新馬戦同様に超瞬発力型のレースとなった一戦。ラップ適性が「超瞬発力型×ラップスピード12.19」となったレースを持ったままで圧勝します。
次に3戦目の前走クイーンカップは、「底力型×ラップスピード11.75」のラップ適性となったレース。このレースでは新馬戦、百日草特別で見せたような高いパフォーマンスを発揮できず6着に敗れます。
この敗因は脚質型が底力型に向いたこと、ラップが高速化したこと、この2点が考えられます。どちらを敗因に取るかと言われれば、個人的にはオルフェーヴル産駒という血統的視点から後者のラップスピードが高速化したことと考えたいです。
血統に目を向けると、ブラストワンピースの半弟で父がオルフェーヴル。母ツルマルワンピースはトライマイベスト=エルグランセニョールの全兄弟クロスを持ちパワーが豊富。その母にダートも走るオルフェーヴルを配合しているわけですから、血統的には時計がかかる方が良い馬でしょう。
新馬戦、百日草特別と超瞬発力型のレースを2戦2勝していますし、上り3ハロンで10秒台の脚を使える馬ではありますが、血統的から考えるラップ適性には疑問符がつくため、「B」評価とします。
ラップ適性診断④:フアナ
次に、フアナを取り上げます。
ここまで3歳新馬戦、3歳未勝利と2戦している同馬。
アドマイヤビルゴに敗れた3歳新馬戦は「瞬発力型×ラップスピード12.34」となったレース。ラップスピードは平凡ですが、このレースの馬場差は「+1.4」とかなり時計のかかる状態でしたので気になりません。また勝馬のアドマイヤビルゴのその後の活躍は周知の通りですが、3着のフィニステールについても次走の未勝利戦を勝利しています。その点から、メンバーレベルが高い一戦であることがうかがえます。
次に2戦目の前走2歳未勝利は、「バランス型×ラップスピード11.99」のラップ適性となったレース。このラップ適性はフローラステークスで求められるラップ適性とピッタリとハマり非常に評価ができる一戦です。
レース全体のラスト1ハロンが12.1と大きく減速していますが、これは逃げて粘っていたチャイカが阪神の急坂で一気に減速したため。フアナ自身はラスト1ハロンは推定ラップ「11.2」で駆け抜けており、加速ラップに近いラップを刻んでいます。やはり評価ができる一戦です。
血統に目を向けると、アドミラブルなどを送り出すグレースアドマイヤ牝系に父はルーラーシップ。トニービンの3×4のクロスを内包していることから、大箱コースがベストです。
ラップ適性は「A」評価で血統的な魅力も大きい。
非常に期待値が高い一頭です!
ラップ適性診断⑤:アカノニジュウイチ
最後に、アカノニジュウイチを取り上げます。
ここまで2歳新馬戦、クイーンカップと2戦している同馬。
デビュー戦となった2歳新馬は「瞬発力型×ラップスピード11.81」となったレース。東京芝1400mで行われたレースは大箱東京らしい瞬発力勝負となり、そのレースでアカノニジュウイチは上り3ハロン32.9のキレッキレッの末脚で快勝します。
2戦目の前走クイーンカップは、新馬戦と打って変わっての底力勝負となった一戦。ラップ適性は「底力型×ラップスピード11.75」となります。外が伸びる馬場で果敢に内を突き、上り3ハロン2位となる33.6の末脚を使いますが4着に敗れます。
ただし勝ったミヤマザクラとはコンマ3秒差ですし、直線の進路取りの差も影響していますから、改めてこの馬の能力の高さを感じるレースともなりました。
血統的にレノヴァールの半弟ですし、父はパワーやスタミナ色が強いブラックタイドですから距離延長も歓迎でしょう。
最終的なラップ適性の評価はAに近い「B」評価とします!
フローラステークスのラップ適性のまとめ
それでは、最後にご紹介した馬のラップ適性をまとめます。
まず1番手で評価したいのは、フローラステークスで求められるラップ適性である「バランス型×ラップスピード11.95~12.15」で好走しているフアナです。実績としては未勝利勝ち止まりの馬とはいえ、期待値はかなり高いです。
2番手で評価したいのがスカイグルーヴ、続く3番手評価はレッドレルーヴです。
この2頭は実績がありますし、ラップ適性の評価も「A」ですから外せない2頭です。
次に4番手評価はアカノニジュウイチ。
この馬も大箱東京コースのバランス型勝負は合うはずです。
最後に5番手評価はホウオウピースフルとなります。
ホウオウピースフルはラップ適性としては悪くはありませんが、上位陣には劣るといったところ。それにオルフェーヴル産駒の高速ラップ適性という点も気になります。
今回のフローラステークスの有力馬のラップ適性診断については、以上の内容としたいと思います。
以上、この記事では「フローラステークス」のラップ分析について特集しました!
ご紹介した内容が、フローラステークスを予想する上でご参考になれば嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました。
【参考】ラップ分析方法
ラップ分析の方法についてご紹介します。
ご紹介しているラップ分析は、2つの軸で分析する手法を取り入れています。分析軸の1点目が「脚質型」、分析軸の2点目が「ラップスピード」です。
まず脚質型とは、上り3Fと上り3Fを除くラップの変化に着目した指標で、競馬分析ソフトの「ターゲットフロンティア」でいうレースペースチェンジ指数(RPCI)を指します。このRPCIの数値を用いて脚質型として「超底力型」、「底力型」、「持続力型」、「バランス型」、「瞬発力型」、「超瞬発力型」の6つに分類します。
続いてラップスピードですが、こちらは1ハロンのラップの速さです。そのレースの勝ち時計からハロン数を割り算して得た1ハロンの平均ラップを指します。なお、道悪の場合は補正値を加えます。
この2つの視点で分析を行うことで、より精度の高いラップ分析が行えると考えています。