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競馬ブログ「競馬知恵袋」をお読みいただき、ありがとうございます!
この記事では、種牡馬「ハーツクライ」について特集します。
ハーツクライの血統の特徴や現役時代、種牡馬としての活躍、産駒の傾向などをご紹介します。
馬券予想に、ぜひ参考ください!!
ハーツクライの血統
まず初めに、ハーツクライの血統についてご紹介します。
ハーツクライの父は、日本競馬を変革した名種牡馬サンデーサイレンス。荒い気性ながらガッツ(勝負根性)があり、瞬発力にも長けていて、スピード能力にも優れる非の打ち所がない特徴を持っています。日本の高速馬場と瞬発力勝負のレースに強く、日本史上最も成功した種牡馬と言われます。
雑草血統で、当時主流のNorthern Dancer(ノーザンダンサー)の血を持っておらず、繁殖牝馬を選ばず配合できること。その雑草血統から、血統全体に活力を与え、母系の特徴を引き出すことで大きな成功を収めました。
母アイリッシュダンスは、日本で競走馬として活躍して通算成績は20戦9勝。1995年の新潟大賞典(G3)、新潟記念(G3)などを勝っています。
牝系は、近年活躍をみせているMy Bupers(マイビューパーズ)牝系。日本ではステラマドリッド、ビューパーダンスを起点に牝系が発展しており、ステラマドリッドの牝系からはミッキーアイルやダイヤモンドビコー、ビューパーダンスの牝系からはハーツクライ、オメガハートランドなどの活躍馬が出ています。
ハーツクライの配合は、父サンデーサイレンス×母父トニービンの組み合わせで、この配合馬にはハーツクライの他にアドマイヤグルーヴやアドマイヤベガ、リンカーンなどの活躍馬がおり、相性の良い配合です。サンデーサイレンス産駒らしい瞬発力と母父トニービンから受け継いだ豊富なスタミナとスピードの持続力が特徴といえます。
ハーツクライの現役時代
次に、ハーツクライの現役時代の活躍について確認しておきましょう。
ハーツクライは2001年4月に社台ファームで生産され、栗東の橋口弘次郎厩舎に所属。3歳明けとなる、2004年1月の京都競馬場の3歳新馬戦でデビューしています。
デビュー戦を好位から進め難なく勝利を飾ると、その後、クラシックへと駒を進めます。皐月賞こそ14着と大敗したものの、日本ダービーではキングカメハメハに継ぐ2着を確保。菊花賞7着など3歳秋の成績は奮いませんでしたが、3歳時から高い素質をみせて活躍します。
その後、古馬になったハーツクライは4歳秋に本格化。天皇賞(秋)6着の後に臨んだジャパンカップでアルカセットの2着と好走し、迎えた暮れの有馬記念では当時無敗の三冠馬であったディープインパクトを破り、見事初G1制覇を果たします。
5歳となったハーツクライは、さらに成長力を発揮して力をつけ、海外G1ドバイシーマクラシックを2着に4馬身差の大差をつけ圧勝。次戦の欧州伝統のG1キングジョージでもHURRICANE RUN(ハリケーンラン)、ELECTROCUTIONIST(エレクトロキューショニスト)と僅差の3着と好走しました。現役最後のレースとなったジャパンカップは、喘鳴症の影響で10着と大敗しましたが、古馬になっての成長力は著しく、高いパフォーマンスをみせています。
通算成績は19戦5勝。
現役引退後、2007年に社台スタリオンステーションで種牡馬入りします。
ハーツクライの種牡馬としての活躍
続いて、ハーツクライの種牡馬としての活躍についてまとめます。
ハーツクライは、2007年より社台スタリオンステーションで種牡馬となり、初年度産駒から日本ダービー、菊花賞で2着のウインバリアシオンなど活躍馬を出しています。
そして、二年目産駒となるジャスタウェイでブレイク。
その後もシュヴァルグラン、スワーヴリチャード、リスグラシュー、ヌーヴォレコルト、ワンアンドオンリーなど数多くのG1馬を出す活躍をみせています。
2019年にディープインパクトが死去したため、今後サンデーサイレンス系の種牡馬はハーツクライが主流となることが予想されます。
ハーツクライ産駒の傾向
ここからは、ハーツクライの産駒の傾向をご紹介します。
種牡馬としてのハーツクライの特徴は、母父である「トニービン的な能力の遺伝」です。トニービンが内包するNasrullah×Hyperionに由来した力強く伸びのある末脚、欧州的で豊富なスタミナとパワー、ストライドな走りを産駒に伝えます。
また名牝系のマイビューパーズ牝系から受け継いだ米国的なパワーやスピードも特徴の一つといえます。
産駒は牝系の影響もありダートもこなしますが、基本は芝が主戦場です。
スタミナ豊富な産駒が多く、芝2000m以上の中長距離レースを得意とします。特に芝3000m超えのレースでは、複勝率35%超えと信頼が置けます。
またストライドな走りを産駒に伝えるため、大箱コースである東京、新潟、中京で成績が良好です。現役時代、欧州のタフなキングジョージで好走したこともあり、洋芝の札幌・函館も得意としています。
2010年の産駒デビューから2019年末時点の産駒の勝利数は1039勝。
芝・ダート通算では、勝率9.0%、連対率18.3%、複勝率28.2%。
リスグラシューなど大物を複数出していることから、数字以上に活躍をみせている種牡馬です。
【ハーツクライ 種牡馬プロファイル】
馬場適性:芝◎ ダート〇
距離適性:2000m~3400m
成長型:遅め~晩成
道悪適性:普通(重・不良になると苦手)
特性:大箱◎、洋芝◎、成長力◎
スピード能力:スピードの持続力に優れ、キレも兼ね備えるタイプ。本格化して好位からレースを進めれるようになると、粘り強さも発揮。
ハーツクライ サイアーライン
ハーツクライ (2001年 鹿毛)
ジャスタウェイ (2009年 鹿毛)
ワンアンドオンリー (2011年 黒鹿)
ウインバリアシオン (2008年 鹿毛)
ケルンダッシュ (2012年 黒鹿)
以上、この記事ではハーツクライの血統の特徴や現役時代、種牡馬としての活躍、産駒の傾向などを特集しました。
馬券予想のご参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【参考書籍・サイト】
・勝ち馬がわかる血統の教科書 亀谷 敬正
・覚えておきたい 世界の牝系100 平出 貴昭著
・血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog 望田 潤氏
・Wikipedia