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セントウルステークス2021予想|ラップ分析で有力馬を評価!

keibachiebukuro

 この記事では、注目の重賞競走「セントウルステークス(2021年)」の予想を特集します。

 ご紹介する内容は、セントウルステークスで求められるラップ適性と有力馬となるレシステンシア、カレンモエ、そしてラップ分析から考える推奨穴馬についてです。

 馬券予想にぜひご参考ください。

セントウルステークス2021 ラップ分析

 まず初めに、セントウルステークスで求められるラップ適性について考察していきます。

 例年は阪神芝1200mでレースが開催されるセントウルステークスですが、京都競馬場の改修工事にともない昨年から中京芝1200mでレースが開催されています。そこで今回は、2018年以降に中京芝1200mで開催された重賞競走を対象にラップ分析を進めていきます。

セントウルS_ラップマトリックス

 上図は2018年以降に中京芝1200mで開催された重賞競走のラップ適性をまとめたラップマトリックスです。このラップマトリックスとは縦軸に勝ち時計をハロン数で割ったラップスピード、横軸に上り3ハロンを起点とするラップ変化指数でターゲットフロンティアでも使用される数値「RPCI」を取り、該当レースのラップ傾向をまとめたグラフです。  

 ラップマトリックスから中京芝1200mで開催される重賞競走のラップ適性を分析すると、脚質型は底力型が基本となっています。ラップスピードについてはバラつきがありますが、赤字で示した昨年のセントウルステークスを参考にすれば、ラップスピード11秒20~11秒40が基本でしょう。

 このような背景をふまえて1週前時点で考える今年のセントウルステークスで求められるラップ適性ですが、「底力型×ラップスピード11秒20~11秒40」に設定します。

 次以降でご紹介する有力馬や注目馬の評価については、この求められる適性を判断軸に行っていきます。

セントウルステークス2021 レシステンシア ラップ適性

 ここからはセントウルステークスの有力馬となるレシステンシア、カレンモエのラップ分析から考える評価についてご紹介します。

 まず初めに取り上げるのが「レシステンシア」です。

セントウルS_レシステンシア

 上図はレシステンシアの直近10戦のラップ適性をまとめたラップマトリックスです。プロットしたグラフにはレース名、馬場状態、レース全体の上り3ハロン、馬場差、着順を示しています。なお馬場差は数値がマイナスにいくほど高速馬場、プラスにいくほど低速馬場となります。

 ラップマトリックスから考えるレシステンシアのラップ適性の特徴ですが、「超底力型~持続力型×ラップスピード11秒30~12秒00」のレースを得意にしています。距離適性は今年の高松宮記念で2着の実績があるとはいえ、本質的には芝1400m~1600mの馬ではないかと考えています。

 血統として母系にサドラーズウェルズを内包するダイワメジャー産駒は、レシステンシアの他にアドマイヤマーズやメジャーエンブレムといった馬がおり、ラップにおける特徴としてはマイル前後の持続力型のレースで高いパフォーマンスを発揮します。一方で上り3ハロンが33秒台や34秒台前半になるとキレ負けして勝ち損ねる傾向にあります。

 レシステンシアも同様であり、上り3ハロンが速くなりがちなバランス型のレースは向きません。

 そのような点をふまえてレシステンシアのセントウルステークスに対するラップ適性を分析すると、セントウルステークスで求められるラップ適性に対して合致するレースはありません。ただし、同コースで行われた高松宮記念2着の結果がやや近接するため一定の評価はできるでしょう。A、B+、B、B-、Cの5段階で評価するラップ適性の評価は、「B+」とします。

 道悪馬場の時計がかかる低速馬場下であれば、高松宮記念で実績があるようにスプリント戦でも適応可能です。一方で開幕週の良馬場で非常に速い時計が出る超高速馬場・高速馬場下でのスピード勝負のスプリント戦になると適性は未知数と言えるでしょう。

 馬場傾向が低速馬場開催であれば安心して買えますが、超高速馬場・高速馬場開催になると適性の差が出て2着、3着の取りこぼしも考えられます。

セントウルステークス2021 カレンモエ ラップ適性

 次に取り上げるのが「カレンモエ」です。

セントウルS_カレンモエ

 上図はカレンモエの直近10戦のラップ適性をまとめたラップマトリックスです。

 ラップマトリックスから考えるカレンモエのラップ適性の特徴ですが、「超底力型~底力型×ラップスピード11秒20~11秒50」のレースを得意にしています。

 血統として母系にフレンチデピュティを内包するロードカナロア産駒は、カレンモエの他にアンヴァル、レッドルゼル、グルーヴィットがおり、スプリント志向が色濃く出ます。ラップ適性を考慮しても、カレンモエは典型的なスプリンターといえます。

 セントウルステークスで求められるラップ適性に対しては、前走の函館スプリントステークス2着、前々走のオーシャンステークス2着、長篠ステークス1着の3戦が該当して連対を外していません。レース内容も評価ができますし、生粋のスプリンターであるカレンモエにとってスピード勝負のスプリント戦は持ってこいでしょう。

 このような背景から非常に高いラップ適性が見込めると考え、ラップ適性の評価は最上級評価の「A」とします。

 このように非常に高いラップ適性が見込めるカレンモエ。当然ながら本命候補の一頭と考えるわけですが、気になるのが勝ち味に遅いことです。過去3戦は重賞で3連続2着となっており、逃げ馬を捕まえに動けばラストに差され、逆に追い出しを待てば逃げ馬に逃げ切られと惜敗を重ねています。

 同じ「カレン」のカレンブーケドールに似た善戦馬といった印象さえ受けます。3連係の軸馬には最適かと思いますが、単勝や3連単の1着固定だとパンチに欠ける評価です。

セントウルステークス2021 ジャンダルム ラップ適性

 この記事の最後にラップ分析から考えるセントウルステークスの推奨穴馬について取り上げます。推奨穴馬には、「ジャンダルム」を取り上げます。

セントウルS_ジャンダルム

 上図はジャンダルムの直近10戦のラップ適性をまとめたラップマトリックスです。

 ラップマトリックスから考えるジャンダルムのラップ適性の特徴ですが、「底力型・持続力型×ラップスピード11秒20~11秒50」のレースを得意にしています。

 もともとは中距離戦やマイル戦を使われていた馬ですが、昨秋から路線を短距離戦にシフトして覚醒。母ビリーヴという血統背景から距離適性はスプリンターにあります。実際にジャンダルム以外のビリーヴの仔のエリシェヴァ、フィドゥーシア、ファリダットも短距離戦が主戦場でした。

 そのスプリンターとしての適性を示したのが前々走の春雷ステークスであり、このレースのラップ適性は「底力型×ラップスピード11秒22」。この春雷ステークスのラップ適性は、セントウルステークスで求められるラップ適性とも合致し高く評価できます。

 同じくラップ適性が合致する前走の北九州記念については、前残りの競馬において出遅れて大外を回す苦しい競馬となり、最後は大きく脚を余す形となりました。それでも最後の伸びは一頭抜けており、個人的にはスプリンターとしての適性を改めて評価しています。

 パワー型スプリンターと考えており、超高速馬場であまりにも時計が速くなりすぎるとやや心配ですが、中京の急坂コース自体は合うでしょう。

 今回はローテーションが中2週となりますので疲れが残っていないかも含めての状態面の見極めは重要になりますが、この馬が単勝10秒台後半、場合によっては20倍台までオッズがつくのであれば、馬券としては狙い目の一頭になると考えています

 前走の悔しい結果を払拭する好走に期待したいと思います。

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  • この記事を書いた人

カズ

過去のレースと各馬の好走レースのラップ傾向を分析して競馬予想を行っています。独自ツールの「ラップマトリックス」でラップ適性を分析。YouTube「KAZUの競馬予想TV」も運営しています。