府中牝馬ステークス（2021年）の予想を特集します。
ご紹介する内容は、府中牝馬ステークスのラップ分析とマジックキャッスルなど上位人気馬の評価、そして上位人気馬の中から選ぶ推奨馬についてです。
馬券予想にぜひご参考ください。
目次
府中牝馬ステークス2021 ラップ分析
まず初めに府中牝馬ステークスのラップ分析をご紹介します。
上図は過去5年の府中牝馬ステークスの個別ラップの推移をまとめたグラフです。
この個別ラップを分析すると、スタート後2ハロン目に位置取り争いからラップが高速化し、向こう正面で隊列が固まって以降はワンペースなラップに移行。その後は、上がり3ハロンを起点にラップが一気に高速化していることが分かります。
ラップ適性としては、残り3ハロンを起点にした瞬発力戦といえ、直線でのスピードの絶対値・末脚のキレが求められるレースです。ラップスピードについては良馬場・稍重馬場開催であればラップスピード11秒60〜11秒80が基本です。
このような背景をふまえて考える府中牝馬ステークスで求められるラップ適性ですが、「瞬発力戦×ラップスピード11秒60〜11秒80」に設定します。
府中牝馬ステークス2021 上位人気馬 ラップ分析
ここからは府中牝馬ステークスの上位人気馬のラップ分析をご紹介します。
上位人気馬として取り上げる馬はマジックキャッスル、デゼル、シャドウディーヴァの3頭です。
マジックキャッスル ラップ分析
1頭目には、マジックキャッスルを取り上げます。
上図はマジックキャッスルのデビュー戦から前走クイーンステークスまでのラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
このラップマトリックスとは、縦軸に「1ハロン平均のラップスピード」、横軸に「ラップの傾向」を取り、該当レースがどのようなラップ適性であったかをまとめたグラフです。縦軸からは高速ラップや中速ラップ、低速ラップへの適性が、横軸からは底力戦、ワンペース戦、ロングスパート戦、瞬発力戦といったラップの傾向に対する適性を把握することができます。
ラップマトリックスからマジックキャッスルのラップ適性を分析すると、「ワンペース戦〜瞬発力戦×超高速ラップ〜中速ラップ」のレースを得意にしていることが分かります。どのようなレースになっても安定して力を発揮する「オールラウンダーなラップ適性」とまではいきませんが、底力戦を除けば安定して高いパフォーマンスを発揮しており、「オールラウンダーに近いラップ適性」と言えます。
府中牝馬ステークスで求められるラップ適性に対しては、短距離戦やマイル戦となりますが、新馬戦、サフラン賞、阪神牝馬ステークスの3戦が合致しており1勝、2着2回と連対を外しておらず良績です。距離が芝1800ｍになったからといって、このマジックキャッスルのラップ適性が崩れるとは考えづらく、府中牝馬ステークスに対して高いラップ適性が見込めると考えます。
A、B＋、B、B-、Cの5段階で評価するラップ適性の評価は、最上級評価の「A」をつけます。
桜花賞のような不良馬場でタフな展開にならない限り、凡走は考えづらいです。あとは勝ち味に遅い馬であるため、勝ち切れるかどうかが予想のポイントになってくると捉えています。
デゼル ラップ分析
2頭目には、デゼルを取り上げます。
上図はデゼルのデビュー戦から前走ヴィクトリアマイルまでのラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
ラップマトリックスからデゼルのラップ適性を分析すると、「瞬発力戦×高速ラップ〜中速ラップ」のレースを得意にしていることが分かります。ワンペース戦の高速ラップとなった初音ステークスでの勝利の実績がありますが、レース内容を見る限り瞬発力勝負がベストと考える馬です。
府中牝馬ステークスで求められるラップ適性に対しては、マイル戦ではありますが阪神牝馬ステークスでの勝利があり評価ができます。このレースはマジックキャッスルを豪脚でねじ伏せており、マイル戦とはいえ高く評価すべきレースでしょう。
今回の東京コースの芝1800ｍ〜芝2000ｍの瞬発力勝負は、デゼルにとってベストな舞台と考えており、個人的にそのラップ適性を高く評価したい一頭です。
そのためラップ適性の評価は、最上級評価の「A」をつけます。
マジックキャッスルと比較すると成績にムラがある馬ですので、高いラップ適性は見込めても結果的に走らなかったということも考えられます。
同じラップ適性A評価のマジックキャッスルとの比較においては、安定感のマジックキャッスル、爆発力のデゼル、どちらを取るかといった構図で考えています。
シャドウディーヴァ ラップ分析
最後の1頭には、シャドウディーヴァを取り上げます。
上図はシャドウディーヴァの直近10戦のラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
ラップマトリックスからシャドウディーヴァのラップ適性を分析すると、「ワンペース戦〜瞬発力戦×中速ラップ」のレースを得意にしていることが分かります。
高速ラップや超高速ラップに対する適性はやや疑問で、マイル戦でも中距離戦でもある程度時計がかかった方が良い馬です。
府中牝馬ステークスに対するラップ適性は、直近10戦で適性が合致するレースはありません。昨年の同レースにおいて2着という実績があることからラップ適性は見込みたいところですが、これは重馬場でラップスピードが低速化した恩恵を受けています。同じ瞬発力戦でラップ適性が近接するエリザベス女王杯での8着という結果をふまえると、ラップ適性は疑問視しています。
そのためラップ適性の評価は、「B」とします。
道悪馬場になれば浮上の余地がありますが、良馬場の高速ラップ下になると厳しいかなというのが率直の意見。現時点での天気予報は不安定で読みづらい状況ですので、天候が崩れて道悪馬場開催に期待といったところでしょうか。
府中牝馬ステークス2021 推奨馬
それでは、この記事の最後に上位人気馬の中から選ぶ推奨馬をご紹介します。
推奨馬ですが、「デゼル」を取り上げます。
安定感のマジックキャッスル、爆発力のデゼル、どちらを取るかは迷いますが、1週前の現時点では中距離戦の瞬発力勝負という条件下ではデゼルに魅力を感じています。
最終的には馬場状況や枠順、追切をふまえて上位評価が変わる可能性はありますが、現時点での推奨馬は「デゼル」とします。
