三重県は、伊賀の俳諧、松阪の国学、桑名や四日市の商工文化まで、多彩な土壌が育んだ人材の宝庫です。
そこで本記事では、文学・学問・デザイン/工芸・音楽・スポーツ・政治の分野から三重県の偉人をまとめました。
このページでわかること
- 三重県出身の偉人を分野横断でひと目で把握できる
- 各人物の評価軸と主要な功績・受賞・記録を簡潔に理解できる
- 出生地や記念館・文学碑など、現地で辿る手がかりを入手できる
- 作品名や大会名から一次情報へアクセスする起点を得られる
三重県出身の偉人/歴史上の人物一覧
三重県にゆかりのある人物を、文学・学問・デザイン/工芸・音楽・スポーツ・政治から横断して紹介します。
松尾芭蕉(俳人/伊賀市)

旅と自然を通して人の心の深部を掬い、俳諧を文芸の高みへ押し上げた俳人です。『おくのほそ道』を中心に数々の紀行・句作を遺し、後世の表現に大きな影響を与えました。
伊賀上野(現・伊賀市)の出身で、伊賀市の芭蕉翁記念館や句碑をめぐると、創作の背景に触れられます。
本居宣長(国学者/松阪市)
古典の言葉と精神を徹底的に読み解き、日本思想史に基層を築いた研究者です。
『古事記伝』などの大著で国学を体系化し、学問の方法論にも足跡を残しました。松阪市の出身で、鈴屋(復元書斎)と本居宣長記念館に資料が充実しており、学問の歩みをたどれます。
江戸川乱歩(推理作家/名張市)

謎解きの快楽と怪奇趣味を融合し、日本の探偵小説を大衆文化へ押し広げた作家です。『怪人二十面相』『パノラマ島綺譚』などで独自の想像力を展開しました。
名張市の生まれで、生誕地の案内や関連展示を起点に、作品ゆかりの都市に足を延ばす読み旅が楽しめます。
佐佐木信綱(歌人・国文学者/鈴鹿市)
精緻な言葉遣いと研究で近代短歌の礎を固めた歌人です。『新月』などの歌集と国文学研究の双方で評価され、教育にも力を尽くしました。
鈴鹿市の出身で、佐佐木信綱記念館に自筆資料や年譜が整っており、作品理解が深まります。
川喜田半泥子(陶芸家・茶人・実業家/津市ゆかり)
茶の湯の美意識を背景に、自由闊達な作陶で近代陶芸に新風をもたらした文化人です。自らの窯で志野・織部など多様な表現を試み、数寄者として工芸と暮らしを結びました。
津市にゆかりが深く、石水博物館に代表作と資料が収蔵されています。
吉田沙保里(レスリング/津市)

圧倒的な攻防の切り替えで世界大会を制し続け、女子レスリングの時代を切り拓いたアスリートです。オリンピック金メダルと世界選手権の複数優勝を重ね、国際舞台で長期にわたり第一線を維持しました。
津市の出身で、県内施設やイベントを通じて次世代育成にも関わっています。
瀬古利彦(マラソン/桑名市)

ハイペースで押し切る王道の走りで国際大会を制したランナーです。主要都市マラソンでの連覇や日本記録樹立を含む実績を残し、のちに指導・普及にも携わっています。
桑名市の生まれで、地域のロード文化とも縁が深い存在です。
西野カナ(歌手/松阪市)

等身大の言葉とメロディで同時代の感情を鮮やかに掬い、ポップスの主旋律を形づくったアーティストです。大規模ツアーや音楽賞受賞を重ね、多くのヒット曲を世に送り出しました。
松阪市の出身で、ふるさととの交流も語られています。
ナオト・インティライミ(ミュージシャン/いなべ市)

旅と生活のリズムをポップに昇華し、会場一体のライブ表現で支持を広げた音楽家です。国内外の活動経験を曲づくりに生かし、フェスや全国ツアーで観客を巻き込みます。
いなべ市の出身で、地域イベントへの参加やメディアでの発信も行っています。
岡田克也(政治家・元副総理/四日市市)

政策立案と合意形成を重視する運営で、国政の要職を担ってきた政治家です。
副総理や外務大臣などの役職を通じ、国内外の課題に取り組みました。四日市市の出身で、地元事務所や市内の活動を通じて地域と国政を結び続けています。
まとめ
氏名 | 功績 |
---|---|
松尾芭蕉 | 『おくのほそ道』をはじめとする紀行と句作で俳諧を文芸の高みへ押し上げ、日本文化の基層を形づくりました。 |
本居宣長 | 大著『古事記伝』などで国学を体系化し、古典の言葉と精神を読み解く学問の方法を確立しました。 |
江戸川乱歩 | 『怪人二十面相』『パノラマ島綺譚』などで探偵小説を大衆文化へ広げ、戦後に続くミステリーの土台を築きました。 |
佐佐木信綱 | 歌集『新月』と国文学研究で近代短歌の基礎を固め、教育にも尽力して後進を育てました。 |
川喜田半泥子 | 茶の湯の美意識を背景に自由闊達な作陶を展開し、志野・織部などで近代陶芸に新風をもたらしました。 |
吉田沙保里 | オリンピック金メダルと世界選手権の連覇を重ね、女子レスリングの時代を切り拓きました。 |
瀬古利彦 | 主要都市マラソンでの連覇と日本記録樹立で長距離界を牽引し、のちに指導・普及にも取り組みました。 |
西野カナ | 等身大の言葉とメロディでヒット曲を多数生み、音楽賞受賞や大規模ツアーでポップスの潮流をつくりました。 |
ナオト・インティライミ | 旅の経験を取り入れたポップスと一体感あるライブで支持を広げ、国内外の活動を通じて表現の幅を広げました。 |
岡田克也 | 副総理や外務大臣などの要職を務め、政策立案と合意形成を重視する運営で議会政治に貢献しました。 |