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競馬ブログ「競馬知恵袋」をお読みいただき、ありがとうございます!
この記事では、注目の重賞レース「アーリントンカップ」のラップ分析について特集します!
記事の内容は、まず初めにラップ分析の方法を簡単に取り上げ、その後に求められるラップ適性である好走ラップ、そして出走予定馬の中でラップ適性が高い馬を3頭ランキング形式でご紹介します。
馬券予想にぜひご参考下さい。
目次
動画でご紹介!アーリントンカップのラップ分析
アーリントンカップのラップ分析は、ブログだけでなく動画でも制作してYouTubeにアップしています。「文字よりも動画の方が分かりやすい」という方については、下記の動画をご視聴ください!
(YouTubeのチャンネル登録がまだの方は、チャンネル登録をしていただけると嬉しいです。)
ラップ分析の方法
まず初めに、ラップ分析の方法についてご紹介します。
今回ご紹介するラップ分析は、2つの軸で分析する手法を取り入れています。分析軸の1点目が「脚質型」、分析軸の2点目が「ラップスピード」です。
まず脚質型とは、上り3Fと上り3Fを除くラップの変化に着目した指標で、競馬分析ソフトの「ターゲットフロンティア」でいうレースペースチェンジ指数(RPCI)を指します。このRPCIの数値を用いて脚質型として「超底力型」、「底力型」、「持続力型」、「バランス型」、「瞬発力型」、「超瞬発力型」の6つに分類します。
続いてラップスピードですが、こちらは1ハロンのラップの速さです。そのレースの勝ち時計からハロン数を割り算して得た1ハロンの平均ラップを指します。なお、道悪の場合は補正値を加えます。
この2つの視点で分析を行うことで、より精度の高いラップ分析が行えると考えています!
アーリントンカップの好走ラップ
それでは、アーリントンカップのラップ分析についてご紹介していきます!
まず過去5年のアーリントンカップの勝馬を振り返りながらラップ傾向を確認していきたいと思います。
昨年の2019年は逃げたイベリスがそのまま粘り込み勝利。このレースのRPCIが54.3の脚質型はバランス型、勝ち時計は1.34.2でラップスピードは11.78となっています。
2018年はタワーオブロンドンが外から豪快に差し切り勝ち。このレースのRPCIが51.5で持続力型、勝ち時計は1.33.4でラップスピードは11.68。ラップスピードが直近5年で最も速い高速決着となりました。
2017年はペルシアンナイトが鋭い差し脚を活かして2着に3馬身差をつける圧勝。RPCIが51.3の持続力型、勝ち時計は1.34.1でラップスピードは11.76となっています。
2016年は5着まで1/2馬身差以内という大激戦をハナ差でレインボーラインが勝利したレース。このレースのRPCIが2017年と同じ51.3の持続力型、勝ち時計は1.34.1でラップスピードは11.76です。
そして2015年は2016年同様に接戦となりましたが、ヤングマンパワーが好位から末脚を伸ばして見事勝利。RPCIが53.9のバランス型、勝ち時計は1.35.9でラップスピードは11.99。直近5年で最も遅いラップスピードとなっています。
この直近5年間のアーリントンカップのRPCIの平均値は52.5で脚質型は持続力型に近い「バランス型」がといえ、ラップスピードの平均値は11.79となります。
ただ持続力型に近いバランス型とはいえ、抑えておきたいのがレース全体でのラップ高低差が大きいこと。このラップ高低差については、各年概ね1.5前後となっています。
スタート後の2ハロン目に最速ラップを刻み、その後4ハロン・5ハロン目でラップが緩み、残り3ハロンで再びラップが高速化。それでも2ハロン目のラップが速いことと中盤のラップが緩みすぎないため脚質型がバランス型や持続力型となる特徴を持っています。
また直近5年のラップスピードの平均値が11.79と11.80を切るラップを刻んでいますので、一定の高速ラップへの適性も求められます。この点も抑えておきたいところです。
このようなラップ傾向のアーリントンカップおいて、好走するためのラップ適性である好走ラップの条件をまとめると3点に集約されます。
まず1点目がアーリントンカップのラップ適性である脚質型がバランス型でラップスピードが11.60~11.80以内。そしてラップ高低差が1.5前後の大きいレースで好走していること。これは最も評価したい好走ラップです。
2点目が、1点目が難しい場合はラップスピード11.80以内の高速ラップのレースで好走していること。ただしスプリント戦は除きます。
最後の3点目がラップ高低差の大きいバランス型のレースで好走していること。ただし、こちらもスプリント戦は除きます。
この3点です。
次以降のラップ適性の高い出走予定馬のランキングについては、この3つの好走ラップを判断軸に3頭ラップ適性が高い馬をピックアップしていきます!
アーリントンカップのラップ適性の高い馬(トップ3)
それではここからは、アーリントンカップの出走予定馬の中からラップ適性の高い馬について3頭、ランキング形式でご紹介します。
ラップ適性 3位:タイセイビジョン
【好走ラップ】
×:バランス型×ラップスピード11.60~11.80。かつラップ高低差が大きいレースで好走
〇:ラップスピード11.80以内の高速ラップのレースで好走(スプリント戦を除く)
×:ラップ高低差の大きいバランス型のレースで好走(スプリント戦を除く)
ラップ適性の第3位は、タイセイビジョンです。
京王杯2歳ステークスを勝ち、朝日杯フューチュリティステークスでも2着と好走。実績的にはメンバー中ナンバー1と言える馬です。
ラップ適性においても高い適性を示す一頭と言え、前走の「底力型×ラップスピード 11.60」となった朝日杯フューチュリティステークス、前々走の「バランス型×ラップスピード 11.54」となった京王杯2歳ステークスを好走しています。
アーリントンカップのラップ適性である「バランス型×ラップスピード11.60~11.80。かつラップ高低差が大きい」にはハマりませんが、この2戦は好走ラップの3条件の2点目となる「ラップスピード11.80以内の高速ラップのレースで好走」を満たします。
京王杯2歳ステークスでは上り3F33秒台の末脚を使えていますし、同舞台となる阪神芝1600mで行われた朝日杯フューチュリティステークスの勝ち時計は1.33.4とアーリントンカップの例年の勝ち時計を上回ります。
アーリントンカップで求められるラップ適性にピッタリとハマるレースが無かったため3番手評価となっていますが、ラップ的には上位2頭に匹敵する形で高く評価したい一頭です。
ラップ適性 2位:プリンスリターン
【好走ラップ】
△:バランス型×ラップスピード11.60~11.80。かつラップ高低差が大きいレースで好走
〇:ラップスピード11.80以内の高速ラップのレースで好走(スプリント戦を除く)
△:ラップ高低差の大きいバランス型のレースで好走(スプリント戦を除く)
ラップ適性の第2位は、プリンスリターンです。
ききょうステークス1着、朝日杯フューチュリティステークス5着、シンザン記念2着と、この馬もタイセイビジョン同様に実績はメンバー中上位の一頭です。
ラップ適性として評価できるレースは前走のシンザン記念で、このレースのラップ適性はRPCI51.2のバランス型に寄った持続力型でラップスピードが11.99、そしてラップ高低差が1.5。
アーリントンカップで求められるラップ適性「バランス型×ラップスピード11.60~11.80。かつラップ高低差が大きい」 とは、若干のずれが生じていますが、グラフが示すラインは似ており「ニアピン」といったところで評価ができます。
そのため好走ラップの3条件の最重要条件である1点目の「バランス型×ラップスピード11.60~11.80。かつラップ高低差が大きいレースで好走」を△にしています。
また3走前のききょうステークスでは「瞬発力型×ラップスピード11.73」となったレースを勝ちきっています。この高速ラップの瞬発力勝負で勝ちきっている点は高評価です。
アーリントンカップは例年差し決着になりやすいレースで、逃げ・先行馬には不利な傾向にあるため、この馬の先行脚質は気になる点ではあります。ただ、ラップ適性は高いものが見込めますからランキング2位で評価します。
ラップ適性 1位:ギルデッドミラー
【好走ラップ】
◎:バランス型×ラップスピード11.60~11.80。かつラップ高低差が大きいレースで好走
〇:ラップスピード11.80以内の高速ラップのレースで好走(スプリント戦を除く)
〇:ラップ高低差の大きいバランス型のレースで好走(スプリント戦を除く)
注目のラップ適性の第1位はギルデッドミラーです。
まず前走の3歳500万下のレース内容が評価できる馬で、このレースのラップ適性は「持続力型×ラップスピード 11.51」。かなりハイレベルなレースになったにも関わらず、ノーステッキで上り3F33.9の圧勝。2着のグランレイには2馬身1/2差をつける圧勝振りでした。
そしてさらに評価ができるのがデビュー2戦目となったサフラン賞です。
このレースの結果自体は3着と敗れていますが、レースのラップ適性は「バランス型×ラップスピード 11.79」かつラップ高低差1.3。このラップ適性はアーリントンカップのラップ適性とピッタリとハマります。
このレースは1着がマルターズディオサ、2着はマジックキャッスルですから、かなりメンバーレベルが高かったといえます。そのレースを大外マクりで、大きくロスしながらも3着ですから悪くないでしょう。
また走破時計の1.34.6はアーリントンカップの好走時計を満たすタイムです。
距離延長ローテのオルフェーヴル産駒という血統背景も魅力ですし、好位から直線で末脚を伸ばす脚質スタイルもアーリントンカップの傾向と合致します。
ラップ適性でいえばギルデッドミラーが最も適性が高いと考え、ランキング1位に位置付けます。
以上、この記事では「アーリントンカップ」のラップ分析について特集しました!
ご紹介した内容が、アーリントンカップを予想する上でご参考になれば嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました。