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競馬ブログ「競馬知恵袋」をお読みいただき、ありがとうございます!
この記事では、来年の牡馬クラシックを占う2歳G1「ホープフルステークス」の有力馬の血統を特集します!
ご参考いただけるよう一頭一頭丁寧に解説していきますので、ぜひ最後までお読み下さい!
目次
【ホープフルステークス2019】予想に役立つ!出走馬の血統を徹底解説
それでは、ホープフルステークスの有力馬の血統解説についてご紹介していきます。
今回ご紹介するのはコントレイル、ワーケア、オーソリティ、ラインベックの4頭です。
それではまいりましょう!
コントレイル 血統解説(想定1番人気)
コントレイルの血統は父ディープインパクト、母ロードクロサイト、母父アンブライドルズソングの配合です。
父ディープインパクトは現役時代クラシック三冠などGⅠ7勝の名馬。サンデー系の中でも瞬発力に優れ、鋭い末脚が武器です。産駒の特徴としては、仕上がりが早く2歳時から活躍し、日本の主流コースで行われるクラシックでは強さを発揮します。また柔らかめの体質を伝え、しなやかなストライドの走りを伝える点が特徴的です。
キズナ、リアルインパクトなど後継種牡馬も徐々に活躍し始めており、近い将来ディープインパクト系の系統を確立することが予想される名種牡馬です。
母ロードクロサイトは現役時代は7戦して0勝、未勝利に留まっています。しかし繁殖牝馬としては、初年度産駒のバーンフライ (父ゴールドアリュール)、2番仔のアナスタシオ (父ダイワメジャー)、3番仔のコントレイルと産駒の3頭はいずれも勝ちあがっており優秀です。またロードクロサイトの母フォルクローレが米国のG1であるBCジュヴェナイルフィリーズや米メイトロンSを勝っており、牝系としての基礎能力が高いことも特徴的です。
母父アンブライドルズソングは米国で生産され、現役時代2歳の牡馬頂点を決めるBCジュヴェナイル、3歳時にはフロリダダービーを勝っています。種牡馬としてもアロゲートなど多数の活躍馬を送り出しており、2017年北米リーディングサイヤーを獲得しました。体高は173cmにも及び、巨大な馬で馬格に優れる点も特徴的です。
コントレイルの配合を考える際に、まず特徴としてあげられるのが「ディープインパクト×アンブライドルズソング」のニックス配合でしょう。この配合には、GⅠ馬ダノンプラチナがおり、コントレイルの同世代ではデイリー杯2歳Sを勝ったレッドベルジュールもいます。
その基礎配合をふまえた上で注目したいのは、2代母フォルクローレが内包するインリアリティの4×4のクロスです。インリアリティといえば、スピードの源泉となる血統で遺伝力の強い主張型の種牡馬です。インリアリティの血統を内包する馬はスピード能力に長け、スプリント適性に傾く傾向にあります。
コントレイルの優れたスピードの源泉は「ディープインパクト×アンブライドルズソング」のニックス配合にあることは間違いないのですが、さらにスピード能力を足しているのが母系で支える「インリアリティの血統」と考えています。
このような血統背景のコントレイルですから、やはり主流コースが向きます。東京芝1800m、2000mの高速馬場がベストなパフォーマンスを発揮する舞台でしょう。その点で考えれば主流コースとは異なり、タフで非主流コースに近い中山芝2000mでどうでしょうか。
過去10年で父ディープインパクト×母父アンブライドルズソングの配合馬で中山芝2000mは6頭出走しており2勝していますが、新馬戦や500万下の勝利に留まり、ダノンプラチナの皐月賞11着など特別戦はいずれも人気を裏切る結果となっています。中山芝2000mの適性としては、疑問視せざる負えないでしょう。
前走の東スポ杯2歳Sの内容を見る限り、素質は間違いなくメンバー中上位です。
その素質をふまえてレース適性を考慮した時に、メンバー中でどこに位置するどうかの見極めが今回の予想のポイントといえるでしょう。
ワーケア 血統解説(想定2番人気)
ワーケアの血統は、父ハーツクライ、母チェリーコレクト、母父オラトリオの配合です。
父ハーツクライは国内でディープインパクトを破った唯一の馬。サンデー系の中でもスタミナに優れ、古馬になっての成長力が期待できます。持続力に優れる末脚は大箱の東京コースや新潟外回りコースで存分に発揮され、その豊富なスタミナから長距離戦も得意。産駒には柔らかい体質を伝える特徴があります。
母チェリーコレクトはアイルランド生産馬で現役時代、イタリアオークス(G1)などを勝った活躍馬。2代母Holy Moonからは、ヨークシャーオークス(G1)を勝ったシーオブクラスが出ています。産駒としても福島牝馬S3着のダノングレースを送り出しており、全ての産駒は勝ち上がっています。繁殖牝馬としては及第点です。
母父オラトリオはアイルランド生産馬で、現役時代はエクリプスS(G1)や愛チャンピオンSなどG13勝の活躍をみせています。種牡馬としても、香港でQエリザベス二世Cを勝ったミリタリーアタックなどを送り出しており、一定の活躍をみせています。
血統背景からは欧州の重厚なイギリス牝系にハーツクライを配合しているため、仕上がりが遅くみえます。しかし母父がデインヒル系のオラトリオで、このデインヒルの血が活きています。
ハーツクライ産駒でデインヒル持ちの馬は、グレイルや同世代のサリオスなど2歳時から活躍をみせる馬が多いです。このデインヒルの血統がハーツクライの若い時期の緩さを締め、その結果、ワーケアは2歳の早い時点から活躍できていると考えます。
父も母も母父も、そして母の母父エルナンドも中長距離で活躍した馬です。
そのような血統背景から距離適性は中距離以上と考えます。
またニジンスキーの5×5のクロスを内包していること、2代母のHoly Moonがバックパサーの5×5のクロスを内包していることから、パワーは十分で道悪も得意とします。
このような血統背景のワーケアですから、晩成血統のハーツクライ産駒とはいえ、2歳中山芝2000mで行われるホープフルステークスに対して高い適性を示すと考えています。
母系にデインヒルを内包するハーツクライ産駒の2歳時の成績は、21戦して7勝、2着2回、3着1回と好成績ですし、過去10年の中山芝2000mの成績においても12戦して5勝、勝率41.7%と高い適性を示しています。
ワーケア自身もハーツクライ的な走りというよりも、デインヒルのダンジグ的な走りをみせる印象の馬です。その観点からも、中山芝2000mは高い適性が見込めます。
過去2戦のレース内容を見る限り高い能力を持っていることは間違いないでしょう。そこに中山芝2000mの適性が加わるとなれば、高いパフォーマンスを期待できそうです。
オーソリティ 血統解説(想定3番人気)
オーソリティの血統は父オルフェーヴル、母ロザリンド、母父シンボリクリスエスの配合です。
父オルフェーヴルは史上7頭目の牡馬クラシック3冠に輝くなどG1を6勝。国内だけでなく、世界最高峰の凱旋門賞で2年連続2着など高い欧州適性も示しました。 父のステイゴールドと同様にサンデーサイレンス系の中でも、パワーとスタミナに長けており、産駒は芝だけでなくダートも走ります。またオルフェーヴル自身がノーザンテーストの4×3のクロスを内包していることもあり、ピッチが効き、小回りコースを得意とします。ノーザンテーストらしい成長力も特徴の一つです。
母ロザリンドはシーザリオの4番仔として期待を集めましたが、現役時代は6戦0勝と未勝利に留まっています。しかし、シーザリオ一族として繁殖牝馬の血統の質は高く、初仔のアーデンフォレストは勝ち上がり、2番仔のオーソリティは2歳時からOP競走を勝つなど活躍をみせています。
母父シンボリクリスエスは現役時代天皇賞秋、有馬記念を2年連続で制覇した活躍馬で、種牡馬としてもエピファネイアやルヴァンスレーヴなど複数のG1馬を送り出しています。ロベルト系らしい頑健な肉体に豊富なスタミナとパワー、そしてスピードの持続力に優れます。タフなレースに強く起伏の激しいコースや、厳しい展開での持久力勝負のレースを得意とします。
オルフェーヴル産駒は母系にフォーティナイナーやボールドルーラーなど米国的なスピードを入れると成功しやすい傾向にあります。オーソリティの母父はボールドルーラー系のシアトルスルーを内包するシンボリクリスエス。オルフェーヴル×シンボリクリスエスの配合はオーソリティの他に、ターコイズステークス2着のエスポワールがおり、産駒の勝ち上がり率も47%(オルフェーヴル産駒平均勝ち上がり率:29%)と優秀です。
この配合はノーザンテーストの奇跡の血量である4×3のクロスを内包するオルフェーヴルとロベルト系のシンボリクリスエスですから、コースとしては小回り急坂の中山コースが向くでしょう。オルフェーヴル、シンボリクリスエスともに、芝だけでなくダートも走る産駒を送りだす種牡馬です。そのため、暮れの中山の荒れた馬場も苦にしないと判断します。
またオーソリティの牝系に目をむけると、名牝系の礎を築きつつある「シーザリオ一族」であり、血統全体に活力を与えています。この「シーザリオ一族」は高い爆発力が特徴であり、ホープフルステークスでもグローブシアターやサートゥルナーリアが好走しており、高いレース適性を示しています。
このように父系、母系、そして牝系からも高い適性を示すオーソリティ。メンバー中ではレース適性はナンバーワンでしょう。あとは、高い適性を考慮した能力評価がコントレイルやワーケアにどこまで迫れるかの判断となります。
ラインベック 血統解説(想定4番人気)
ラインベックの血統は父ディープインパクト、母アバパネ、母父キングカメハメハという配合です。
父ディープインパクトはコントレイルの血統解説の際に紹介しましたので、ここでは割愛します。
母アバパネは現役時代19戦7勝。牝馬クラシック3冠を含むG1を5勝した名牝です。モクレレ、ジナンボー、ラインベックといずれの産駒も2勝以上の勝ち星をあげており、安定的に走る産駒を送り出しています。
母父キングカメハメハは現役時代8戦7勝、ケガに泣かされて3歳で引退となりましたが、NHKマイルカップ、日本ダービーを圧勝した名馬です。種牡馬としても非常に優秀でロードカナロア、ルーラーシップ、レイデオロ、ドゥラメンテなど数多くのG1馬を送りだしています。芝だけでなくダートも走り、短距離・中長距離の距離も問わない、そして道悪も苦にしない万能血統です。その上でキングマンボ系の種牡馬らしく母系の個性を引き出す特徴も兼ね備えます。
ディープインパクトがスピードの絶対値と瞬発力で勝負する種牡馬であれば、キングカメハメハはスピードの総合能力で勝負する種牡馬です。
ラインベックの血統は父ディープインパクト×母アバパネの三冠配合に、父ディープインパクト×母父キングカメハメハのニックスも兼ね備える豪華な配合です。
ディープインパクト×キングカメハメハの配合馬で考えれば、ラインベックの他にダービーを勝ったワグネリアンやジャパンカップ2着のデニムアンドルビーなどがいます。この配合は主流血統の組み合わせですので、レース適性も基本的に東京や京都外回り、阪神外回りなど主流コースを得意とします。ワグネリアンが勝った日本ダービーのように早い時計が出る東京芝2400mや芝2000mがベストな舞台です。
ラインベック自体も同様の特徴を持っていると考え、牝系がヴァイスリージェントやボールドルーラーを内包する米国牝系ですから、仕上がりも早いでしょう。やはり、3歳の春過ぎに東京芝2400mで行われる「日本ダービー」、これがベストな条件です。
このような血統背景のラインベックですから、やはり主流コースが向きます。その点で考えれば、コントレイル同様に主流コースとは異なり、非主流コースに近い中山芝2000mでどうでしょうか。
得意舞台の東京芝1800mで行われた前走の東スポ杯2歳Sでコントレイルにかなりの差を見せつけられました。その中で適性を伴わないであろう中山芝2000mで行われるホープフルステークスとなると、正直勝ちきるのは難しいと感じます。良くて馬券圏内というのが現時点での判断です。
以上、この記事ではホープフルステークスの有力馬の血統解説についてご紹介しました。
なお、ホープフルステークスの最終予想については下記の記事でご紹介しています。ぜひ、ご参考下さい!
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