この記事では、「ジャパンカップ(2021年)」の予想第1弾を特集します。
ご紹介する内容は、ジャパンカップのラップ分析と上位人気馬となるコントレイル、シャフリヤール、ユーバーレーベン、オーソリティの評価についてです。
馬券予想にぜひご参考ください。
目次
ジャパンカップ2021 ラップ分析
まず初めにジャパンカップのラップ分析をご紹介します。
上図は過去5年のジャパンカップの1ハロン毎の個別ラップをまとめたグラフです。
過去5年の個別ラップの推移を確認すると直近2年とその他3年のラップ傾向が大きく異なっていることが分かります。これは2019年は道悪馬場によって、昨年2020年はキセキの超ハイペースによる逃げによって生まれた傾向です。
本来であれば、2016年から2018年をまとめた上図のような一定の瞬発力が求められるバランス型や瞬発力型となるレースです。
次に独自の予想ツールであるラップマトリックスを用いて、ジャパンカップのラップ分析をさらに進めていきます。
こちらはジャパンカップの過去5年のラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
このラップマトリックスとは縦軸に勝ち時計をハロン数で割ったラップスピード、横軸に上り3ハロンを起点とするラップ変化指数「レースペース変化指数」を取り、対象レースのラップ適性を散布図にまとめたグラフです。
このラップマトリックスを分析して導く今年のジャパンカップで求められるラップ適性ですが、「バランス型・瞬発力型×ラップスピード11秒91〜12秒04」に設定します。
想定勝ち時計は2分23秒0〜2分24秒5。
次以降でご紹介する上位人気馬については、この求められるラップ適性を判断軸に評価を行なっていきます。
ジャパンカップ2021 コントレイル
ここからはジャパンカップの上位人気馬のラップ適性の評価についてご紹介していきます。
なお、このラップ適性の評価はS、A、B、C、Dの5段階で評価を行なっていきます。
まず初めに「コントレイル」を取り上げます。
上図はコントレイルのデビュー戦から天皇賞秋までのラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
このラップマトリックスからコントレイルのラップ適性を分析すると、「底力型〜超瞬発力型×ラップスピード11秒60〜12秒40」のレースで結果を残していることが分かります。
非常に幅広いラップ適性を示すコントレイルですが、レース内容を見る限り高速ラップのバランス型や瞬発力型のレースがベストでしょう。
ジャパンカップで求められるラップ適性に対しては、圧勝した日本ダービーが合致して1戦1勝。
ラップ適性が近接するレースについても連対を外しておらず、バランス型や瞬発力型のレースでは抜群の適性・パフォーマンスを誇ります。
ラップ適性の評価は、最上級評価の「S」評価をつけます。
無敗の三冠馬でありながら古馬になってからの成績が物足りず、種牡馬としての価値に疑問符が付き始めている、かつ引退レースとなる今回は負けられない一戦となるでしょう。
個人的には前走の天皇賞秋がベスト条件で芝2400mは距離がやや長い印象を受けています。
マイルチャンピオンシップのサリオスの走りなど同世代のレベルも低く感じますし、成長型として早熟傾向にあるかもしれません。
非常に高いラップ適性が見込めることは間違いないものの、近走の勝ちきれない競馬を見る限り「鉄板」とまではいかない評価。
現時点で本命馬として推すには悩む一頭です。
ジャパンカップ2021 シャフリヤール
2頭目には「シャフリヤール」を取り上げます。
上図はシャフリヤールのデビュー戦から神戸新聞杯までのラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
ラップマトリックスからシャフリヤールのラップ適性を分析すると、「持続力型〜瞬発力型×ラップスピード11秒50〜12秒20」のレースで結果を残していることが分かります。
ジャパンカップで求められるラップ適性に対しては、共同通信杯3着の結果が合致します。
またエフフォーリアを破った日本ダービーのラップ適性が近接しており、ラップ適性は高く評価できます。
ラップ適性の評価は、「A」と高評価をつけます。
中距離戦の超高速馬場の高速決着に強い典型的な馬と考えており、馬場はパンパンの良馬場がベストです。
ハイレベル世代の日本ダービー馬ですから、良馬場であれば能力的にも最上位クラスの一頭でしょう。
この馬の適性が活きるであろう馬場指数-1.0後半台の高速馬場であれば、コントレイルとの逆転も考えたい一頭です。
ジャパンカップ2021 ユーバーレーベン
3頭目には「ユーバーレーベン」を取り上げます。
上図はユーバーレーベンのデビュー戦から秋華賞までのラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
このラップマトリックスからユーバーレーベンのラップ適性を分析すると、「底力型〜瞬発力型×ラップスピード11秒70〜12秒50」のレースで結果を残していることが分かります。
ジャパンカップで求められるラップ適性に対してはG1制覇を飾ったオークスが合致しており、高く評価できます。
ただいくら状態がともなわなかったとはいえ前走の秋華賞の大敗を見る限り、ここは様子見したい考えが強く働きます。
ラップ適性の評価は、「B」と及第点にとどめます。
オークスのレース内容を見る限り、東京芝2400mはユーバーレーベンにとってベストな条件の一つと考えますので、ここは状態次第の一頭と言えるでしょう。
ジャパンカップ2021 オーソリティ
最後の4頭目には「オーソリティ」を取り上げます。
上図はオーソリティのデビュー戦から前走アルゼンチン共和国杯までのラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
ラップマトリックスからオーソリティのラップ適性を分析すると、「バランス型〜超瞬発力型×ラップスピード11秒90〜12秒50」のレースで結果を残していることが分かります。
ジャパンカップで求められるラップ適性に対しては3歳時の勝利した青葉賞が合致します。
またラップ適性が近接する昨年・今年のアルゼンチン共和国杯の強い勝ちっぷりを見ると、高いラップ適性が見込めます。
ラップ適性の評価は、「A」と高評価をつけます。
G1レースでの能力面はやや疑問ですが、ラップ適性はコントレイルやシャフリヤールに匹敵する高さがあるオーソリティ。鞍上、オッズを考慮すると、かなり魅力を感じている一頭です。