この記事では、マイルチャンピオンシップ(2021年)の予想第2弾を特集します。
ご紹介する内容はサリオス、グレナディアガーズ、ダノンザキッドのラップ適性の評価についてです。
なお上位人気馬3頭グランアレグリア、シュネルマイスター、インディチャンプのラップ適性の評価については過去の記事で特集をしています。
【マイルチャンピオンシップ2021予想】ラップ分析で選ぶ推奨馬を公開!
まだチェックされていないという方はあわせてご参考ください。
マイルチャンピオンシップ2021 サリオス
それではマイルチャンピオンシップの注目馬としてサリオス、グレナディアガーズ、ダノンザキッドのラップ適性の評価についてご紹介していきます。
なお、このラップ適性の評価はS、A、B、C、Dの5段階で評価を行なっていきます。
まず初めに「サリオス」を取り上げます。
上図はサリオスのデビュー戦から前走安田記念までのラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
ラップマトリックスからサリオスのラップ適性を分析すると、「底力型〜瞬発力型×ラップスピード11秒60〜12秒10」のレースを得意にしていることが分かります。
マイルチャンピオンシップで想定するラップ適性は「持続力型・バランス型×ラップスピード11秒55〜11秒70」。週初めの上位人気馬の動画では「ラップスピード11秒45〜11秒65」を想定していましたが、先週の時計を改めて分析すると時計がかかる傾向にあり、ラップスピードを低速化方向に見直して勝ち時計を1分32秒台中盤〜1分33秒台中盤に設定します。
この求められるラップ適性に対しては、2歳時になりますがサウジアラビアロイヤルカップ1着の結果が合致して1戦1勝。昨年のマイルチャンピオンシップや今年の安田記念のレースぶりを見る限り、1分31秒台の高速決着よりは1分32秒台中盤以降の標準時計の決着の方がよい馬と感じます。
その点から高いラップ適性が見込めると考えます。
ラップ適性の評価は、「A」と高評価をつけます。
ラップ適性とあわせて抑えておきたい馬場適性については、馬場指数「-1.6〜+0.8」、高速馬場からやや時計のかかる中速馬場まで好走実績があります。
今週の阪神競馬場の芝コースの馬場指数は良馬場開催であれば「-0.1~-0.9」を想定しており、水準よりも速い時計が出る馬場傾向でも中速馬場という点は、サリオスにとっては好材料と捉えています。
直近3走のレース内容については、昨年のマイルチャンピオンシップは大外ぶん回し、大阪杯は距離と馬場、安田記念は直線での不利と敗因はありますので、結果自体を大きく気にする必要はないでしょう。
状態面が整えば、グランアレグリアやシュネルマイスターにどこまで迫れるか、注目したい一頭です。
マイルチャンピオンシップ2021 グレナディアガーズ
次に「グレナディアガーズ」を取り上げます。
上図はグレナディアガーズのデビュー戦から前走京成杯AHまでのラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
このラップマトリックスからグレナディアガーズのラップ適性を分析すると、「底力型〜持続力型×ラップスピード11秒40〜11秒60」のレースを得意にしていることが分かります。
マイルチャンピオンシップで求められるラップ適性に対しては、ここまで適性が合致するレースはありません。
昨年の朝日杯など前傾ラップでレース全体の上がり3ハロンが35秒台といったタフなレースで高いパフォーマンスを発揮してきている馬のため、昨年同様に一定の瞬発力が求められるであろう今年のマイルチャンピオンシップに対するラップ適性は未知数と考えます。
ラップ適性の評価は、「B」とします。
馬場適性については、馬場指数「-1.6〜-0.9」、高速馬場から中速馬場まで好走実績があります。
強い勝ちっぷりを見せた朝日杯の馬場指数が「-0.9」と今回想定される馬場指数と近い指数になっていますので、馬場適性からは高評価をつけたいところです。
能力面においても同世代のシュネルマイスターやソングラインが古馬一線級に交じって互角以上の走りを見せていることから十分に通用するでしょう。
あとは脚質が基本的に先行してレースを進める馬のため、馬場傾向が差し・追込馬が台頭なのか、逃げ・先行馬が多少でも残れる傾向なのかによって評価が別れる一頭かと考えています。
マイルチャンピオンシップ2021 ダノンザキッド
この記事の最後に「ダノンザキッド」を取り上げます。
上図はダノンザキッドのデビュー戦から前走富士ステークスまでのラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
このラップマトリックスからダノンザキッドのラップ適性を分析すると、「持続力型・瞬発力型×ラップスピード11秒90〜12秒30」のレースを得意にしていることが分かります。
マイルチャンピオンシップで求められるラップ適性に対しては、前走の富士ステークスが合致して1戦して4着1回の成績となります。
基本的に中距離馬のラップ適性を示す馬と評価しており、昨年よりは低速化が見込まれるマイルチャンピオンシップとはいえ、そのラップ適性に対する評価は低い評価です。
ラップ適性の評価は、「C」とします。
馬場適性については、馬場指数「-1.4〜+0.7」、高速馬場からやや時計のかかる中速馬場まで好走実績があります。
マイル戦の高速決着への適性が疑問のため、高速馬場よりは中速馬場、欲を言えば馬場指数「+0.1~+0.9」のやや時計のかかる中速馬場の方がよいでしょう。
前走の富士Sでマイル戦への一定の適性を見せつつも、先ほどお伝えした通り中距離指向のラップ適性を示す同馬。
一度叩いての上積みとマイル2戦目での適応力の上昇などは期待できますが、個人的には厳しい評価です。