こんにちは!
この記事では、牝馬クラシック開幕戦「桜花賞」の予想第1弾として、ラップ分析と有力馬のラップ適性の評価について特集します。
馬券予想にぜひご参考ください。
桜花賞2022 ラップ分析
まず初めに桜花賞のラップ分析についてご紹介します。
上図は、直近5年の桜花賞の個別ラップの傾向をまとめたグラフです。
ただし、特殊な馬場となった2020年の桜花賞は除きます。
桜花賞の過去5年の個別ラップの特徴としては、道中が緩まない形でレースが進み、ラスト3ハロン目に0.5秒のラップの大きな高速化が起こり、ラスト1ハロンは0.6秒のラップの減速化が発生。
スピードの持続力と瞬発力を基本にしつつ、一定の底力も求められるレースと言えるでしょう。
過去10年の3着内の頭数をベースに脚質を分析すると、逃げが2頭、先行が6頭、差しが14頭、追込みが8頭馬券に絡んでいます。
過去10年の上がり3ハロン1位の馬の複勝率が72.7%であることも加味すると、差し・追込み脚質で「豊富な瞬発力でキレて差す」タイプの馬が好走パターンと言えるでしょう。
ここからは、独自のラップ分析ツール「ラップマトリックス」に落とし込み分析を進めていきます。
下図は、2020年を除く直近5年の桜花賞のラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
桜花賞のラップ適性を分析すると、脚質型は底力型〜瞬発力型、ラップスピードは11.40〜11.80が基本となっています。
今年のメンバーから展開を予想すると、除外対象のカフジテトラゴンを除いて前走で逃げた馬はいません。
そのため道中のラップが例年よりも緩み、脚質型は瞬発力型に傾くでしょう
このような背景をふまえて考える今年の桜花賞で求められるラップ適性ですが、良馬場想定で「持続力型〜瞬発力型×ラップスピード11.45〜11.70」に設定します。
上がり3ハロンの想定は「33.6〜34.4」。グランアレグリアが勝った2019年のような瞬発力勝負のレースも考えられますので、速い上がり勝負に強い馬を高く評価したいところです。
桜花賞2022 有力馬 ラップ適性
ナミュール
ここからは桜花賞の有力馬としてナミュール、サークルオブライフ、プレサージュリフト、ライラックのラップ適性の評価についてご紹介します。
まず初めに、「ナミュール」を取り上げます。
こちらは、ナミュールのラップマトリックスです。
プロットしたグラフには、直近のレース名と馬場状態、着順、レース全体の上がり3ハロンを記載しています。その上で赤いゾーンは、桜花賞で求められるラップ適性となっています。
ナミュールの実績があるラップ適性は、持続力型〜超瞬発力型の高速ラップ〜低速ラップのレース。
レース全体の上がり3ハロン33.4でラスト2ハロンが10.8-10.7と10秒台の加速ラップの新馬戦を快勝していることから、個性として「瞬発力を武器にキレて差す」タイプの馬と言えます。
桜花賞で求められるラップ適性に対しては、前走のチューリップ賞1着のレースが合致します。
また非常に強い勝ちっぷりを見せた赤松賞、出遅れて伸びない内を通って僅差の4着の阪神JFのレースの適性が近接しています。
S、A+、A、B+、B、C+、C、Dで評価するラップ適性の評価は、非常に高いラップ適性が見込めると考え、最上級評価の「S」とします。
不安点をあげるとすれば、経験がない上がり3ハロン35秒台とやや上がりがかかるレースになった時とキレが削がれる道悪馬場開催になった場合でしょう。
この条件を除けば、ラップの視点からは好走確率は非常に高く、最も勝ちに近い一頭と予想します。
サークルオブライフ
有力馬の2頭目には、「サークルオブライフ」を取り上げます。
こちらは、サークルオブライフのラップマトリックスです。
サークルオブライフの実績があるラップ適性は、持続力型〜バランス型の高速ラップ〜低速ラップのレースです。
ラスト1ハロンで0.9秒大きく減速してグイっと伸びて差し切った阪神ジュベナイルフィリーズ、11.6-11.5-11.7の上がり3ハロンでスピードの持続力が求められたアルテミスステークスの勝利からスピードの持続力で勝負する馬と考えます。
個性としては、「瞬発力を武器にキレて差す」こともできますが、どちらかと言えば「持続力を武器に粘って差す」タイプの印象です。
桜花賞で求められるラップ適性に対しては、前走のチューリップ賞3着のレースの適性が合致して、G1制覇を飾った阪神JFやアルテミスステークス1着のレースのラップ適性が近接しています。
ラップ適性の評価は、「A+」とします。
脚質型としてバランス型や瞬発力型のレースよりは持続力型の方が向くと考えており、その点から道中のラップは淀みなく流れてほしいところです。そのため、展開が一つの鍵と言えるでしょう。
また馬場指数として中速馬場となった阪神JFでのハイパフォーマンスがありますから、馬場も稍重に近い良馬場や稍重が向く印象です。
通常の良馬場開催だとナミュールとの逆転は難しいと考えていますが、予想以上に展開が流れる、馬場が多少渋る状態になればナミュールとの逆転も考えます。
プレサージュリフト
有力馬の3頭目には、「プレサージュリフト」を取り上げます。
こちらは、プレサージュリフトのラップマトリックスです。
プレサージュリフトの実績があるラップ適性は、バランス型〜瞬発力型の高速ラップ〜中速ラップのレース。
この馬自身の新馬戦の上がり3ハロンが33.3、クイーンカップの上がり3ハロンが33.5。個性としては「瞬発力を武器にキレて差す」タイプの印象で、同世代の同じハービンジャー産駒のナミュールと似た馬と考えています。
桜花賞で求められるラップ適性に対しては、ラップ適性が合致するレースはありませんが、前走の重賞制覇を飾ったクイーンカップのレースのラップ適性が近接しています。
ラップ適性の評価は、「A」とします。
陣営から「まだ素質だけで走っている段階」とのコメントが出て、調教でも強い追い切りを意識的に行っておらず、完成するのはまだまだこれからといった馬です。
また初輸送は気になります。
ただ、その上でも良馬場で高速馬場での瞬発力勝負になった場合の適性は魅力十分。
良馬場で高速馬場想定でナミュールが単勝オッズ1倍台、プレサージュリフトが単勝オッズ2桁台という状況になれば、配当妙味を買ってこの馬を本命にする可能性もある期待の一頭です。
ライラック
有力馬の4頭目には、「ライラック」を取り上げます。
こちらは、ライラックのラップマトリックスです。
ライラックの実績があるラップ適性は、持続力型〜超瞬発力型の中速ラップ〜低速ラップのレースです。
現時点での個性としては「瞬発力を武器にキレて差す」タイプの印象が強いです。
桜花賞で求められるラップ適性に対しては、ラップ適性が合致、近接するレースはありません。
ラップ適性の評価は未知数と捉え、「B」とします。
調教師からは、「距離は1600mの馬ではなく、延びるほど良いと思う」とのコメントが出ています。
また京都2歳S出走時には、馬運車に乗るのを30分嫌がるなど気性的な課題が大きい馬で、長距離輸送の遠征時は評価を割り引きたいところです。
その点を考えれば、狙うなら次走のオークスといった評価です。
桜花賞2022 まとめ
この記事では、桜花賞のラップ分析と有力馬のラップ適性の評価についてご紹介しました。
今回ご紹介した内容が馬券予想のご参考になれば幸いです。
最後までご視聴いただき、ありがとうございました。