こんにちは。
競馬知恵袋の管理人の「KAZU」です。
この記事では、血統の系統を取り上げ、その系統の特徴と種牡馬を特集します。
今回特集するのは「サドラーズウェルズ」です。
血統知識や馬券予想に参考ください!!
目次
【サドラーズウェルズ系 血統】
力強いステイヤー血脈の欧州型血統!
サドラーズウェルズ系の血統の歴史
1990年代以降、力強いステイヤー血脈として欧州で栄え、現在でもその勢いを維持しています。
サドラーズウェルズはノーザンダンサー晩年の傑作で、英リーディングサイアーに輝くこと14回。
1992年からは13年連続の快挙を成し遂げています。
代表産駒にはモンジュー(凱旋門賞)、ガリレオ(英ダービー)、ハイチャパラル(英ダービー)、インザウイングス(BCターフ)といった名馬が並びます。
産駒は欧州の2400mで無類の強さを発揮し、英、愛、仏のダービー、凱旋門賞、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSといった主要大レースを総なめしました。
日本にも代表産駒のオールドヴィック、オペラハウス、カーネギー、フレンチグローリー、ドリームウェル、キングオブキングス、アントレプレナーといった大物が相次いで輸入されました。
しかし、多くが日本の高速馬場に対応するスピードと瞬発力に対応できず、産駒は苦戦しています。そのなかにあってオペラハウスは例外的に成功し、テイエムオペラオー(ジャパンC)、メイショウサムソン(日本ダービー)といった大物を出ました。
オペラハウスはサドラーズウェルズ系らしいスタミナ、パワー、成長力を伝える一方で、高速馬場にも対応できる資質を伝えたという点では、貴重な存在でいえるでしょう。
現在では、欧州中心に晩年の傑作ガリレオ、モンジューがサドラーズウェルズの血を引き継いで、父系を発展させています。
ガリレオは産駒を送り出すやニューアプローチ(英ダービー)、ソルジャーオブフォーチュン(愛ダービー)、レッドロックス(BCターフ)といった大物を複数輩出。
産駒3世代目で早くも英愛リーディングサイアーに輝きました。
その後も、ナサニエル(キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)、フランケル(英2000ギニー)などの活躍馬が相次いでいます。
モンジューも英ダービー馬をモティヴェイターなど3頭、愛ダービー馬をハリケーンランなど2頭、英セントレジャー馬をスコーピオンなど2頭輩出し、実績を残しました。ハリケーンランは愛ダービーの他に凱旋門賞も勝って、2005年の全欧年度代表に選ばれています。
一方、アメリカでも2002年にエルプラドが北米リーディングサイアーに輝いて以降、活躍が目立っています。
エルプラドの代表産駒メダーリアドーロも後継種牡馬となり、米国でもサドラーズウェルズ系の血統を拡大していく足がかりを作っています。
サドラーズウェルズ系の血統の特徴
・スタミナと馬力が豊富で、欧州の大レースで強い。
・日本の高速馬場との相性が悪く、スピードの絶対値や瞬発力では劣る。
・馬力に優れているため、日本の馬場では道悪のような力のいる馬場で力を発揮する。
・母の父、母の母父として底力のある活躍馬を輩出している。
・後継種牡馬は代を重ねた方が、日本馬場への適性が高くなり活躍しやすい。
【サドラーズウェルズ系 血統】
後継種牡馬と血統の変遷
代表種牡馬
・シングスピール
・オペラハウス
・ガリレオ
・モンジュー
・エルブラド
血統系図
Sadler's Wells (1981年)
El Prado (1989年)
| Paddy O'Prado (2007年)
| Artie Schiller (2001年)
| Kitten's Joy (2001年)
| | Bobby's Kitten (2011年)
| Medaglia d'Oro (1999年)
| Warrior's Reward (2006年)
| Violence (2010年)
| *ヴィットリオドーロ (2009年 黒鹿)
| *タリスマニック (2013年 黒鹿)
King of Kings (1995年)
*キングオブキングス (1995年 鹿毛)
Carnegie (1991年)
Black Sam Bellamy (1999年)
Royal Solo (1992年)
*ハンティングホーク (1990年 鹿毛)
Barathea (1990年)
| Tobougg (1998年)
Poliglote (1992年)
Opera House (1988年)
Sligo Bay (1998年)
*サフロンウォルデン (1996年 鹿毛)
Entrepreneur (1994年)
Fort Wood (1990年)
| Horse Chestnut (1995年)
King's Theatre (1991年)
Refuse To Bend (2000年)
Bullet Train (2007年)
*フレンチグローリー (1986年 鹿毛)
*ドリームウェル (1995年 鹿毛)
Barathea (1990年)
Imperial Ballet (1989年)
Doyen (2000年)
*アントレプレナー (1994年 鹿毛)
Ballingarry (1999年)
Sadlers Congress (1987年)
*オペラハウス (1988年 鹿毛)
| メイショウサムソン (2003年 鹿毛)
| テイエムオペラオー (1996年 栗毛)
| シングンオペラ (1998年 黒鹿)
*ビーフロスト (1989年 鹿毛)
Galileo (1998年)
| Magician (2010年)
| Rip Van Winkle (2006年)
| | *ユーノテソーロ (2014年 栗毛)
| Roderic O'Connor (2008年)
| Nathaniel (2008年)
| Teofilo (2004年)
| | *リッチーリッチー (2013年 栗毛)
| Intello (2010年)
| Noble Mission (2009年)
| Highland Reel (2012年)
| New Approach (2005年)
| | Dawn Approach (2010年)
| Australia (2011年)
| Sixties Icon (2003年)
| The Gurkha (2013年)
| Cape Blanco (2007年)
| Frankel (2008年)
| *ケープブランコ (2007年 栗毛)
| Gleneagles (2012年)
Dream Well (1995年)
*サドラーズラッド (1986年 鹿毛)
Saddlers' Hall (1988年)
Alnasr Alwasheek (1989年)
Kayf Tara (1994年)
Perfect Soul (1998年)
Sholokhov (1999年)
*オールドヴィック (1986年 鹿毛)
*カーネギー (1991年 鹿毛)
Old Vic (1986年)
In The Wings (1986年)
| Act One (1999年)
| Soldier Hollow (2000年)
| Adlerflug (2004年)
| Mamool (1999年)
| Singspiel (1992年)
| ローエングリン (1999年 栗毛)
| | ロゴタイプ (2010年 黒鹿)
| *アサクサデンエン (1999年 栗毛)
| *ムーンバラッド (1999年 栗毛)
Montjeu (1996年)
| *ネオアトラクション (2012年 鹿毛)
| Pour Moi (2008年)
| Camelot (2009年)
| Authorized (2004年)
| | *バンデ (2010年 鹿毛)
| Motivator (2002年)
| Hurricane Run (2002年)
| *ロッコウオロシ (2008年 栗毛)
Beat Hollow (1997年)
High Chaparral (1999年)
| Free Eagle (2011年)
| So You Think (2006年)
*コマンダーコリンズ (1996年 鹿毛)
Northern Spur (1991年)
Stagecraft (1987年)
Dushyantor (1993年)
グッドタイミング (1996年 鹿毛)
Scenic (1986年)
Batshoof (1986年)
Sonus (1989年)
以上、この記事でサドラーズウェルズ(サドラーズウェルズ系)の血統について特集しました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。