山梨県といえば自然豊かな観光地や歴史的な武将が有名ですが、実は現代社会をリードする偉人も多く輩出しています。
そこで本記事では、芸術、スポーツ、デザイン、政治、産業、建築、音楽などのジャンルで活躍した山梨県出身の偉人を厳選して紹介します。
このページでわかること
- 山梨県出身の現代的な偉人を分野横断で把握できる
- 各人物の代表的な功績や社会的な影響を一言で理解できる
- ゆかりの地名や観光スポットと人物の関係がわかる
- 学習・研究・旅行に使える固有名詞やキーワードが得られる
山梨県出身の偉人/歴史上の人物一覧
山梨にゆかりのある現代的な分野の人物を、芸術・スポーツ・デザイン・政治・産業・建築・音楽から横断的に取り上げます。肩書や功績だけに寄らず、何を成し遂げ、山梨とどう結びつくのかを文章で端的にまとめました。
小林一三(実業家・阪急/東宝創業)

鉄道を核に住宅地や百貨店、劇場や映画まで結び、暮らしそのものを設計した人物です。
1873年生、1957年没。阪急電鉄の前身を立ち上げ、沿線の開発と文化事業を一体で進める手法で都市の景色を塗り替えました。山梨では韮崎の出身で、郷里から外へ飛び出し築いた事業が全国に広がりました。
内藤多仲(構造家・“塔博士”)

東京タワーをはじめとする電波塔や高層建築の骨格を手がけた構造設計の第一人者です。
1886年生、1970年没。合理的な設計と耐震の思想で近代の塔建設に道筋をつくりました。山梨に生を受け、地形や気象への眼差しを工学の仕事に生かした歩みで知られます。
深澤直人(プロダクトデザイナー)

日用品の形と触感を研ぎ澄まし、静かな佇まいをもつ道具を生み出してきたデザイナーです。
1956年生。壁掛けCDプレーヤーや携帯端末など、暮らしの中で自然に受け入れられるものづくりで国際的に評価されています。甲府生まれで、素材や手仕事へのまなざしに山梨の気風が息づきます。
武内直子(漫画家・『美少女戦士セーラームーン』)
友情や成長を軸にした物語と鮮烈なビジュアルで、世界的なキャラクター文化を築いた作家です。
1967年生。原作からアニメ、舞台、映画へと広がる展開で世代を越える支持を集めました。甲府出身で、自然豊かな環境で育まれた感性が作品世界の精緻さに通じます。
飯田蛇笏(俳人)
峻厳な自然観と格調ある言葉で近代俳句を高みに押し上げた詩人です。
1885年生、1962年没。俳誌『雲母』を主宰し、寡作ながら研ぎ澄まされた句で多くの門人に影響を与えました。笛吹の生まれで、甲州の四季と山河を背景に句境を深めました。
飯田龍太(俳人)

父・蛇笏の高雅を受け継ぎつつ、透明な抒情で現代へ橋を架けた俳人です。1920年生、2001年没。
『雲母』の運営を担い、多数の句集で静けさと光をとらえる言葉の精度を磨きました。山梨と深く結びついた暮らしの感覚を作品に刻みました。
中田英寿(サッカー元日本代表)

日本人選手が欧州のトップリーグで戦えることを体現したミッドフィルダーです。
1977年生。クラブと代表の双方で要所を担い、国内外の舞台で結果を残しました。甲府生まれで、地元で培った基礎が世界への扉を開きました。
乙黒拓斗(レスリング五輪金)

緻密な試合運びと爆発力で国際大会を制したフリースタイルのエースです。
1998年生。世界選手権と五輪で頂点に立ち、技術と体力の両面で高い完成度を示しました。山梨の学校とクラブで鍛えられた育成環境が土台になっています。
藤巻亮太(ミュージシャン・レミオロメン)

日常の景色を清新なメロディに結び、長く歌い継がれる楽曲を生み出してきたボーカリストです。
1980年生。バンドとソロの双方で確かな歌唱と作詞で支持を集めています。山梨の同級生で組んだバンドが原点で、甲州の風土が音の情感に息づきます。
金丸信(政治家)

地方から国政の中枢へ影響力を広げた戦後政治の実務家です。
1924年生、2016年没。与党内で要職を務め、税制や公共投資の分野で大きな役割を担いました。山梨を選挙区とし、中央と地域を結ぶ政治活動を長く続けました。
まとめ
氏名 | 功績 |
---|---|
小林一三 | 鉄道・住宅・百貨店・娯楽を一体運営する事業モデルを築き、阪急グループと東宝を創業しました。 |
内藤多仲 | 東京タワーや名古屋テレビ塔などの構造設計を担い、日本の塔・高層建築の設計思想を確立しました。 |
深澤直人 | 壁掛けCDプレーヤーやINFOBARなど、日用品の形と触感を磨いたプロダクトで国際的評価を得ました。 |
武内直子 | 『美少女戦士セーラームーン』を創作し、漫画・アニメ・舞台・映画へ広がる世界的カルチャーを生みました。 |
飯田蛇笏 | 俳誌『雲母』を主宰し、峻厳な自然観と格調高い句で近代俳句に大きな影響を与えました。 |
飯田龍太 | 『雲母』を継承し、透明な抒情の俳句で戦後俳句の重要な流れを形づくりました。 |
中田英寿 | イタリア・セリエAや日本代表で活躍し、日本人選手の欧州トップリーグ進出に道を開きました。 |
乙黒拓斗 | レスリング男子フリースタイルで世界選手権と五輪を制し、安定した強さを示しました。 |
藤巻亮太 | レミオロメンのボーカルとして『粉雪』『3月9日』などの楽曲を生み、ソロでも表現を広げました。 |
金丸信 | 与党の要職を歴任し、税制や公共投資などの政策領域で実務を主導しました。 |