この記事では、注目の重賞競走「ユニコーンステークス」の予想について特集します!
ご紹介する内容は、ユニコーンステークスの予想のポイントと有力馬であるカフェファラオ、レッチェバロック、タガノビューティーの考察です。
しっかりと予想していきますので、馬券予想にぜひご参考ください!
目次
予想法について
この記事の初めに、予想法について簡単にご紹介します。
(既にご存知の方は飛ばしていただき、予想のポイントをお読みください。)
僕の予想法はラップ分析を軸に、その上で好走血統やローテーション、レース傾向、馬券の費用対効果である馬券期待値などを補足的に取り入れる予想法を取っています。
その予想法の詳細についてまとめると、下記内容となります。
予想法=ラップ分析×(血統傾向+ローテーション+etc)
【ラップ分析】
①ラップ傾向
1ハロン毎のラップの推移をまとめたグラフによる分析。
②ラップ適性
脚質型とラップスピードによる分析手法。脚質型はターゲットフロンティアのRPCI(レースペースチェンジ指数)の数値を下記内容で分類して算出。ラップスピードは1ハロンの平均ラップ。
⇒脚質型は、超底力型がRPCI>44未満、底力型が44<RPCI<48、持続力型が48<RPCI<52、バランス型が 52<RPCI<56、瞬発力型が56<RPCI<60、超瞬発力型が60<RPCIで分類。
③ラップマトリックス
ラップスピードを縦軸に、脚質型の指標であるレースペースチェンジ指数(RPCI)を横軸に取り、分析対象馬の過去のレースのラップ適性と結果をまとめた散布図。
ユニコーンステークス 予想のポイント
それでは、ユニコーンステークスの予想に入ります。
初めに、ユニコーンステークスのラップ分析など予想のポイントについてご紹介します!
まず取り上げるのが、ユニコーンステークスのラップ分析です。
こちらは、直近5年のユニコーンステークスの1ハロン毎のラップの推移をまとめたグラフです。
グラフでユニコーンステークスのラップ傾向を確認すると、前傾ラップを基本としつつ、4ハロン目以降は持続力勝負の一戦となっていることが分かります。
最初の3ハロン目までの厳しい位置取り争いを経て、4ハロン目、5ハロン目は若干ラップが緩み息が入りますが、その後は東京の長い直線501mでの末脚勝負となります。この時期の3歳馬にとってはタフなラップ構成といえるのではないでしょうか。
またコースとして、ダート1600mという距離設定と直線の長さ、芝スタートという特殊性も重なりますので、同コースでの実績も重視したいポイントといえます。
次に脚質型とラップスピードの2軸で考えるラップ適性を見ていくと、上り3ハロンと上がり3ハロンを除くラップ変化で導く脚質型は、底力型が3回、持続型が2回となっています。
また高速レースなのか、時計がかかるレースなのかを示す1ハロン平均のラップスピードについては、平均値が11.95です。
梅雨時で道悪開催が多く、スピードが出やすい馬場状態でレースが行われることも影響しているとは思いますが、同コースで行われるG1フェブラリーステークスと遜色ない勝ち時計となっていますから、高速ラップといえます。
このような傾向であるユニコーンステークスで求められるラップ適性ですが、「底力型・持続力型×ラップスピード11.80~12.00 」に設定します。
その他、ラップ分析以外の好走血統やレース傾向など予想のポイントについてですが、下記の内容があげれらます。
【好走血統】
①欧州型ノーザンダンサー系の血統。
⇒ダート戦でありながら、近年はヌレイエフ、サドラーズウェルズ、リファールなど欧州型ノーザンダンサー系の血統を内包する馬が好走傾向。
(参考)ロベルト系の血統も好走傾向。
【レース傾向】
①上り最速が[3-4-3-4/14]、複勝率71.4%と好成績。
⇒直線で速い上りが使える。
②前走4角5番手以内が[9-8-6-62/85]と抜群の成績。
⇒先行力(脚質的に先行・好位)が求められる。
③前走から距離変更は、距離短縮組が[6-5-5-43/59]と好成績。
⇒中距離もこなせるスタミナが求められる。
好走血統においては、ダート戦に関わらず意外にも欧州型ノーザンダンサー系の血統を内包する馬が好走傾向です。この点は、前傾ラップ・500mの長い直線からくる底力適性への対応が影響しているように感じます。
次にレース傾向ですが、先行・好位から速い末脚を使えることが好走パターンとして浮き上がってきます。また距離短縮ローテの馬の成績が良いことより、短距離実績のある馬よりは中距離実績のある馬の方が向くレースといえます。
ここまでの予想のポイントから、ユニコーンステークスの好走条件をまとめると下記になります。
①求められるラップ適性「底力型・持続力型×ラップスピード11.80~12.00 」において、好走実績があること。
②脚質としてはスタート後に先行できる、好位に取り付ける「先行力」があること。その上で終いの末脚がキレる。
③中距離実績や欧州型ノーザンダンサー系など欧州型血統を内包しており、スタミナ・底力の底支え要素があること。
以上、ここまでユニコーンステークスのラップ分析など予想のポイントについてご紹介しました。
次にご紹介する有力馬の考察については、この予想のポイントを判断軸に行っていきます!
ユニコーンステークス 有力馬考察
それではここからはユニコーンステークスの有力馬3頭、カフェファラオ、レッチェバロック、タガノビューティーの考察についてご紹介します!
有力馬考察①:カフェファラオ
まず初めに取り上げるのが、最有力馬であるカフェファラオです!
デビュー以来、新馬戦、ヒヤシンスステークスで圧倒的なパフォーマンスを見せて連勝中のカフェファラオ。新馬戦の2着バーナードループは兵庫チャンピオンシップを勝っていますし、ヒヤシンスステークスの2着はタガノビューティーですから、この2戦はハイレベルといえます。
まずラップマトリックスからカフェファラオのラップ適性を探ると、バランス型の中速ラップ、もしくは低速ラップに強いことが分かります。ユニコーンステークスで求められるラップ適性「底力型・持続力型×ラップスピード11.80~12.00 」と合致するレース、ならびに近接するレースの経験がないことは、ラップ適性からすると気になるところではあります。
脚質的には、新馬戦で逃げて圧勝、ヒヤシンスステークスでは追い込んで快勝ですから柔軟性があります。ただし、気になるのが前走での出遅れと芝スタートになった場合の先行力です。前走のレース後に鞍上のデムーロ騎手が、「出遅れて、芝スタートで二の脚がつかなかった」とコメントしているように、この点はカフェファラオの不安点といえるでしょう。いくら能力は非凡とはいえ、前走から大幅にメンバーが強化される今回において、前走のレース内容ではさすがに勝ち切るのは厳しいと考えます。
血統的には、父がアメリカンファラオで母がメアリーズフォリーズ、母父がモアザンレディの配合です。父アメリカンファラオは2015年の米国3冠馬で、母メアリーズフォリーズも米国の重賞馬。その配合はいかにも米国的といえ、一本調子の競馬で押し切る競馬を得意とする印象を受けます。
ラップ適性や血統からは予想のポイントの際にご紹介した好走条件とは合致しない馬ですが、新馬戦では中距離戦をこなしていることや前走のヒヤシンスステークスでは、出遅れ大外まくりでかなり脚を使いながらも最後まで余力がありましたから、スタミナ面に不安はありません。
序盤から前走以上に速いペースでレースが流れた際に先行あるいは好位、もしくは馬群に取り付けられるかどうかが勝負の分かれ目と考えます。乗り代わりのレーン騎手が、その点をどのように乗りこなしてくるかにも注目と言えます。
有力馬考察②:レッチェバロック
次に取り上げるのが、レッチェバロックです!
カフェファラオ同様に、この馬もデビュー以来、2戦2勝で圧倒的なパフォーマンスを見せています。前走の1勝クラスは2着、3着、4着馬が次走の1勝クラスで勝ち上がっていますので、レースレベルもハイレベルでした。
まずラップマトリックスからレッチェバロックのラップ適性を分析すると、テンから自ら飛ばして前傾ラップを作り、レース全体を底力勝負に持ち込んで強い馬であることが分かります。前走から200mの距離延長ローテという点は気になりますが、デビュー2戦はユニコーンステークスで求められるラップ適性と近接していますので、高いラップ適性が見込めます。
脚質的に、ユニコーンステークスで逃げ馬の成績がいいわけではありませんが、先行力があるという点は一定の評価をしたいところです。
血統的には、父がアンクルモーで母父がイルーシヴクオリテの配合のため、カフェファラオ同様に米国的なスピードを活かした競馬を得意とする印象です。日本で活躍するアンクルモー産駒には、セランやアヴァンなどダートの中距離戦で活躍する馬が多い傾向のため、血統からは距離は問題ないように感じます。また父アンクルモーの母父が、ユニコーンステークスで好走傾向であるロベルト系のアーチであることは評価したいポイントです。
スピードと競走馬としてのセンスは非凡なものを感じさせる一方で、前向きな気性からレースではエキサイトしやすい馬です。そのため、同脚質の馬が揃った今回でも逃げてくると考えます。
ラップ適性は高いものが見込めますが、距離延長ローテで気性的な危うさがある馬ですので、最終追切の内容や枠順、馬場状態を含めた上で最終ジャッジをしたい馬です。
有力馬考察③:タガノビューティー
最後に、タガノビューティーを取り上げます!
2歳時のプラタナス賞で繰り出した上り3ハロン34.8の豪脚が印象的で、芝レースのG1朝日杯フューチュリティステークスでも4着と好走した同馬。
まずラップマトリックスからタガノビューティーのラップ適性を分析すると、脚質型はしっかりと脚を溜めれるバランス型が良績であり、それにつれてラップスピードも中速から低速にかけて良いことが分かります。ユニコーンステークスで求められるラップ適性に極めて近いレースとなった前走の青竜ステークスでは、1番人気を裏切る3着でレース内容も物足りませんでした。そのためラップ適性はいま一つといった印象を受けています。
脚質的にも、追い込み一辺倒な馬のため「先行・好位から速い脚を使う」というユニコーンステークスの好走パターンとも合致しませんので評価はできません。
血統的には、スペシャルディナーの仔でNHKマイルカップ2着のタガノブルクや若葉ステークスを勝ったアイトーンの半弟となります。早熟傾向が強い血統背景ですから、2歳から3歳になってレースを重ねるたびにパフォーマンスを落としていることは気になります。
全体的に厳しめの評価となりましたが、終いの脚は確実な馬です。勝ちきるまでは難しいとは思いますが、末脚を活かしての2着、3着候補としては考えられる一頭かと思います。
以上、この記事では「ユニコーンステークス」の予想について特集しました!
なおユニコーンステークスの最終予想については、下記の記事でご紹介をしています。こちらの記事もご参考いただけますと幸いです。
[sitecard subtitle=関連記事 url=https://legends.jp/unicorn2020-recommendedhorse/]
ご紹介した内容が、馬券を予想する上でご参考になれば嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました。