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この記事では注目の2歳重賞「新潟2歳ステークス2020」の予想のポイントとなるラップ分析と、ラップを軸に考える推奨馬3頭をランキング形式でご紹介します。
なお推奨馬3頭についてはラップ適性だけでなく血統背景も取り上げ、より多角的な視点で推奨理由をまとめています。
馬券予想にぜひご参考ください!
目次
新潟2歳ステークス2020 予想①|ラップ分析
まず初めに新潟2歳ステークス2020のラップ分析をご紹介します。
このラップ分析については直近5年の新潟2歳ステークスを対象にして、個別ラップの推移をグラフ化して分析する「ラップ傾向」と、1ハロン平均のラップスピードを縦軸に脚質型を横軸に取った「ラップマトリックス」の2つの手法を用います。
新潟2歳ステークス2020 ラップ傾向
ラップ分析の1点目として、新潟2歳ステークスの1ハロン毎の個別ラップの推移についてご紹介します。
こちらは新潟2歳ステークスの過去5年の個別ラップの推移をまとめたグラフです。
※クリック・タップすると画像が拡大します。
個別ラップのグラフから考える新潟2歳ステークスのラップの特徴は次の3点にまとめられます。
①新潟外回りコースの長い直線を利用した瞬発力勝負であること。
②ラスト3ハロンの各ラップの変化差は0秒5を超え、ギアチェンジが求められること。
③ラスト2ハロン目の個別ラップは毎年10秒台で、スピードの絶対値が必要であること。
ラップの特徴から分かる通り、新潟2歳ステークスは瞬発力勝負の一戦です。
その求められる瞬発力を分解すると、一気にスピードを加速させる「ギアチェンジ」とトップスピードの速さ「スピードの絶対値」。この2つの適性が求められます。
新潟2歳ステークス2020は、とにもかくにも「瞬発力」。この一言に尽きます。
新潟2歳ステークス2020 ラップマトリックス
新潟2歳ステークス2020 予想②|ラップランキング
それではここからは、ここまでご紹介した新潟2歳ステークス2020のラップ適性を判断軸に、出走予定馬の中からラップ適性が高い馬を3頭ランキング形式でご紹介します。
なおランキングについては、ラップ適性をベースにして、その上で血統背景もふまえながら取り上げていきます。
新潟2歳ステークス2020 ラップランキング 第3位
新潟2歳ステークス2020のラップランキング第3位は「ジュラメント」です。
こちらはジュラメントの過去2戦のレースと新潟2歳ステークスの過去5年のラップ傾向を比較したグラフです。
ジュラメントはここまで2戦ともに東京芝1600mのレースを使われており、2歳新馬戦を2着、2歳未勝利戦を勝利しています。
デビュー戦となった2歳新馬戦の脚質型は「瞬発力型」、初勝利を飾った2戦目の2歳未勝利戦の脚質型は「超瞬発力型」となっています。個別ラップの推移のグラフを見ても、上り3ハロンで大きなラップ変化「ギアチェンジ」が起こっており、瞬発力型のレースに対する適性を感じさせます。
ただし、いずれのレースもラップスピードは12秒20台。両レースともに時計が出やすいやや高速馬場の条件下で行われたレースのため、ラップスピードからは物言いがつきます。
次に血統背景にも触れておくと、ジュラメントの血統は父キズナ、母ダイワジャンヌ、母父タニノギムレットの配合です。
母ダイワジャンヌがロベルトの4×4のクロスを内包する点から、血統的には瞬発力よりも持続力や底力勝負の方が向く印象を受けます。デビュー2戦の瞬発力勝負に対応できている点は、ディープ系の父キズナやセクレタリアトの5×5のクロスの影響といったところでしょうか。
母ダイワジャンヌは現役時代に新潟芝外回りコースを4戦して1勝、2着1回、3着1回と得意にしており、この点はプラス材料です。
最終的には瞬発力型のレースに対する適性を評価しつつも、ラップスピードは物足りないこと、血統的にも軽さよりは重さの方が強いと感じることからランキングは第3位までとしています。
新潟2歳ステークス2020 ラップランキング 第2位
新潟2歳ステークス2020のラップランキング第2位は「ハヴァス」です。
こちらはハヴァスの新馬戦と新潟2歳ステークスの過去5年のラップ傾向を比較したグラフです。
ハヴァスの新馬戦は、新潟2歳ステークス2020と同じ舞台である新潟芝1600mでレースが行われました。
この新馬戦は夏の新潟開催らしい高速馬場でレースが行われ、ラップ適性は「瞬発力型×ラップスピード11秒95」。新潟2歳ステークス2020で求められるラップ適性と合致するとまではいきませんが、近接するラップ適性を示しています。個別ラップの推移のグラフを見ても、グラフが示す傾向は似ています。
上り3ハロンで個別ラップ10秒台に届くラップがなかった点はマイナス点ですが、総合的に評価すればラップ適性は高いといえます。
この新馬戦では道中かかり気味で、4コーナーでは首を大きく振るなど気性的な幼さを見せています。それでいてこのラップ適性での勝利ですから、適性における潜在能力は秘めたるものを感じさせます。
続いて血統背景を取り上げると、ハヴァスの血統は父ルーラーシップ、母ペルフィカ、母父ゼンノロブロイの配合です。母ペルフィカは現役時代にフィリーズレビュー2着などがある実績馬で米国牝系に由来する軽いスピードが特徴といえます。
その中でハヴァスは、父にルーラーシップを配することでミスタープロスペクターの血を増強しています。ルーラーシップに由来するトニービンらしさも兼ね備えつつ、米国的な軽いスピードを基盤とする血統背景は新潟2歳ステークス向きの血統背景といえるのではないでしょうか。
最終的には新馬戦で見せた同コースでの高いラップ適性を高く評価しつつ、気性的危うさをマイナス点として加味してランキングは第2位に位置づけます。
新潟2歳ステークス2020 ラップランキング 第1位
新潟2歳ステークス2020のラップランキング第1位は「シュヴァリエローズ」です。
こちらはシュヴァリエローズの新馬戦と新潟2歳ステークスの過去5年のラップ傾向を比較したグラフです。
シュヴァリエローズの新馬戦は、阪神芝1600mでレースが行われ、ラップ適性は「瞬発力型×ラップスピード11秒99」となっています。
高速馬場下でレースが行われた割にはラップスピードが物足りない印象を受けますが、新潟2歳ステークス2020と近接するラップ適性であり評価ができます。個別ラップの推移を示したラップ傾向を見ても、新馬戦のラップ傾向は新潟2歳ステークスの過去5年平均のラップ傾向と非常に似ていますし、ラスト2ハロン目は個別ラップ10秒台を叩き出しています。
今回の新潟2歳ステークス2020の出走予定馬の中で、上り3ハロンの個別ラップが10秒台となったのはシュヴァリエローズの新馬戦だけです。
このような背景から、今年の新潟2歳ステークス2020の出走予定馬の中ではシュヴァリエローズが最も高いラップ適性を誇ると考えています。
続いて、この終いの末脚の鋭さを生み出す理由を血統背景から考えると、終いを伸ばす血統の特徴があるフランス牝系に父ディープインパクトという配合があげられます。
シュヴァリエローズの血統は父ディープインパクト、母ヴィアンローズ、母父セーヴルロゼの配合。母ヴィアンローズはフランスの芝10FのG2「ノネット賞」を勝った活躍馬です。フランス牝系に父ディープインパクトという配合は、フィエールマンなど終いの末脚を強化する配合といえます。
このような血統背景からも、シュヴァリエローズの新潟2歳ステークス2020に対する適性は高いといえるでしょう。
人気を集めそうな点と重賞の1番人気では信頼が薄いデムーロ騎手という点は気になりますが、高いラップ適性が見込めて血統的な根拠もあるシュヴァリエローズ。そのため、ランキングとしては堂々の第1位で位置づけます。
新潟2歳ステークス2020 最終予想
レース前日の土曜日もしくはレース前々日の金曜日に記事を投稿予定です。もう少々お待ちください。