こんにちは!KAZUです。
この記事では、牝馬クラシックレース最後の一冠となる『秋華賞(GⅠ)』の有力馬血統診断を特集します。
ダノンファンタジー、クロノジェネシス、コントラチェック、カレンブーケドールなど有力馬の血統を分析して、レース適性をS、A、B、C、Dの5段階評価で診断していきます。
秋華賞の馬券予想にぜひご参考ください!
なお最終予想となる予想印については、下記の記事でご紹介しています。
こちらもご参考下さい!
【最終予想】
秋華賞 2019 予想|有力馬血統分析!血統から適性を見極める!!
まず初めに血統を分析する有力馬についてご紹介します。
今回特集する有力馬は、ダノンファンタジー、クロノジェネシス、コントラチェック、カレンブーケドール、ビーチサンバ、エスポワール、パッシングスルー、フェアリーポルカ、シゲルピンクダイヤ、サトノダムゼルの10頭です。
目次
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ボリュームが多いですが、根気強く血統を分析していきたいと思います!
秋華賞 血統分析①|ダノンファンタジー
まずはnetkeibaで想定1番人気のダノンファンタジーです。
父ディープインパクトで母がアルゼンチンで活躍したライフフォーセール、母父が大系統ナスルーラ系、小系統でフォルティノ系のNot For Sale (ノットフォーセール)です。
この馬の俊敏性はいかにもディープインパクト産駒らしい個性ですが、一方で前向きすぎる気性が距離延長で臨む秋華賞でどう出るかが予想のポイントです。個人的にはマイル前後の距離がベストと考えていますので、今回の距離延長は割り引いて考えたいところです。
ただし、Lyphard(リファール)の4 x 5のクロスはラスト1ハロンの粘り強さを感じさせますし、母のライフフォーセールはアルゼンチンの中距離レースでも活躍をみせている馬です。
このような点とオークス5着の内容から、前向きすぎる気性ながらも距離適性は幅広いと考えられ、京都芝2000mも十分にこなしてくると予想します。
血統評価はBとしたいと思います。
秋華賞 血統分析②|クロノジェネシス
続いては、想定2番人気のクロノジェネシスです。
父が欧州血統のバゴで母がクロノロジスト、母父がクロフネの配合です。半姉には今年のヴィクトリアマイル(GⅠ)を勝ったノームコアがいます。
バゴ自体は過去5年の京都芝2000mの成績は[2-1-3-27/33]と決してよくはありません。ただしクロノジェネシスについてはHalo(ヘイロー)≒Red God(レッドゴッド)の4×4のニアリークロスを持っており、このニアリークロスはHalo的な機動力やスピード、そして瞬発力を増強する効果が見込め高評価です。
個人的な捉え方ですが、レース適性はある程度見込めながらもバゴ産駒はGⅠでは勝ちきれないイメージが強いため、今回も好走はするが勝ちきれない。GⅠでのクロノジェネシスの印象を払拭できません。
血統評価はBとします。
秋華賞 血統分析③|コントラチェック
次に想定3番人気のコントラチェックを取り上げます。
父がディープインパクト、母が英国牝馬のリッチダンサー、母父がネイティヴダンサー系のHalling(ホーリング) です。
コントラチェックもHalo≒Red Godの4×4のニアリークロスを持っており、この点は高評価です。またNorthern Dancer(ノーザンダンサー)5 x 4 の同血クロスはLyphardやFairy Kingの血の活性化に繋がり、粘り強さや底力を強化している印象です。
半姉にはフラワーカップを勝ったバウンスシャッセ、半兄には京王杯スプリングCを勝ったムーンクエイクがおり、コース適性は小回り急坂の中山内回り、距離適性は1800mがベストと考えます。
それでも京都芝2000mとの相性は悪くないでしょうから、評価ができます。あとは秋華賞のレース傾向である逃げ馬が不振であることをどう捉えるか次第だと思います。
最終的な血統評価はAとします。
秋華賞 血統分析④|カレンブーケドール
続いては想定4番人気のカレンブーケド―ルです。
父がディープインパクト、母がチリのダービーを勝ったソラリア、母父がミスターメロディの父でもあり、米国3冠馬ジャスティファイを送り出したScat Daddy(スキャットダディ)です。
先行力に優れ、なおかつ持久力勝負に強いカレンブーケドール。その豊富なスタミナは母のソラリアから受け継ぐ個性といえます。
ディープインパクト産駒ながらキレる末脚というよりは、いい脚を長く使う脚質であるため内回りの京都芝2000mとの相性の判断が予想のポイントなりそうです。鍵を握るのはペースと考えており、スローペースであればキレ負けするでしょうが、ハイペースとなり縦長の展開となれば、早め先頭での粘り込みも期待できます。
血統評価についてはAに近いBと診断します。
秋華賞 血統分析⑤|ビーチサンバ
次に取り上げるのがビーチサンバです。
父がクロフネ、母が重賞4勝馬フサイチエアデール、母父がサンデーサイレンスの血統構成で、兄妹にはライラプスやフサイチリシャールがいます。
父クロフネ×母父サンデーサイレンスの配合では全兄のフサイチリシャールの他にヴィクトリアマイル(GⅠ)を勝ったホエールキャプチャがいます。
この血統背景をみると、どうしても東京芝1600m~1800mの血統と感じてしまい、京都芝2000mで考えると割り引いて捉えてしまいます。
なおかつ今回はローズSから距離延長となり、ペースもより厳しくなることが想定されますから、血統的には評価しづらいのが実情です。
血統評価はCとします。
秋華賞 血統分析⑥|エスポワール
続いてエスポワールを考察します。
父がオルフェーヴル、母がスカーレット、母父がシンボリクリスエスの血統構成で、3代母のバレークイーンの牝系からはダービー馬フサイチコンコルド、皐月賞馬アンライバルド、ヴィクトリーなど活躍馬が多数輩出されており、名牝系にあたります。
エスポワール自体は一昨年のダービーで1番人気と注目を浴びたディープインパクト産駒のアドミラブルの半妹にあたります。父がオルフェーヴルに変わり、兄のアドミラブルよりはパワー型に寄った血統構成の印象です。
実際に直近2走は道悪馬場を快勝していることから、道悪適性は非常に高いといえそうです。母父が小回りの機動力を高めるロベルト系でオルフェーヴル産駒ですから京都の内回り芝2000mとは相性が良さそうです。
ただし、個人的にオルフェーヴル産駒は重賞以上のレースで脆いイメージがあるので、この点がどうしても気になります。血統としては牝系が力強いので道悪になっての大舞台となれば怖い一頭と感じます。
血統評価はBです。
秋華賞 血統分析⑦|パッシングスルー
続いてはパッシングスルーです。
父ルーラーシップ、母マイティースルー、母父クロフネの配合です。父ルーラーシップ×母父クロフネの配合はパッシングスルーの他にリリーノーブル、リオンリオンといった活躍馬を送り出しておりニックスに近い配合です。
リリーノーブルはノーザンテーストの4×5のクロスを持っており、このクロスが小回り適性を高めている印象でしたが、パッシングスルーはMr.Prospector(ミスタープロスペクター)の4×4のクロスを持っています。このMr.Prospectorのクロスは素軽いスピードや柔らかい体質を増強します。そのため「小回りの京都コースがどうか」という懸念があります。
前走は中山内回りで行われた紫苑ステークスを勝っていますが、本質的には東京や中京、京都でも外回りが得意な印象です。
ルーラーシップ産駒は毎レース確実に力を発揮するタイプの種牡馬なので、大崩れはしないと思いますが、血統評価はCに近いBとします。
秋華賞 血統分析⑧|フェアリーポルカ
続いてはフェアリーポルカです。
父はパッシングスルー同様にルーラーシップで、母がフェアリードール牝系のフェアリーダンス、母父アグネスタキオンの配合です。
フェアリードール牝系といえばトゥザヴィクトリーが代表馬でトゥザヴィクトリーは繁殖牝馬として、トゥザワールドなど多くの活躍馬を送り出しています。この牝系の特徴は小回りコースを得意としていることがあげられ、この点は高評価です。
フェアリーポルカはNureyev(ヌレイエフ)の5 x 3のクロスを持っており、このクロスはパワーだけでなくハイペリオン的な粘り強さを増強します。またNorthern Dancerの5 x 4のクロスは父系に持つノーザンテーストの血脈に刺激を与え、小回り適性を高める効果が見込めます。
ルーラーシップ産駒なのでキレる末脚よりはいい脚を長く使うタイプですが、血統的に小回りでの操縦性が高くラストの粘りが効く、非常に面白い一頭です。
評価はAとします。
秋華賞 血統分析⑨|シゲルピンクダイヤ
続いてはシゲルピンクダイヤです。
父がダイワメジャー、母がムーンライトベイ、母父はサドラーズウェルズ系のHigh Chaparral(ハイシャパラル)の配合です。
父ダイワメジャー×母父High Chaparralの配合はシゲルピンクダイヤの他にアマルフィコーストがいます。母父がサドラーズウェルズ系なので距離が持つ印象を受けますが、結局はマイルがベストな配合です。母父のサドラーズウェルズの血統はラスト1ハロンの底力やパワーに影響を与えている感が強いです。
前走のローズステークスがいつもより前目につけて内容が案外でしたので、やはり溜めてパワフルな末脚を存分に活かす展開がベストでしょう。そうなると内回りの京都芝2000mでどこまで迫れるかが疑問です。
評価は厳しめですがCとします。
秋華賞 血統分析⑩|サトノダムゼル
最後はサトノダムゼルです。
父はディープインパクト、母がドイツ牝系のダリシア、母父がドイツ血統のAcatenango(アカテナンゴ)、母の母父が欧州競馬最強馬とされるダンシングブレーヴの血統構成です。
レース傾向と血統傾向の記事でも取り上げましたが秋華賞の好走血統の一つがディープインパクトなど主流血統ですから、この点は高評価です。
またAcatenangoはヘロド系のアウトサイダーの血脈でサトノダムゼルの血統構成は「1/4異系配合」となっており、配合論として「1/4異系配合」は血統全体の活力を大きく向上させます。
さらにサトノダムゼルはハイペリオン的な頑張りや粘り強さを強化するLyphardの4 x 4のクロスを持っています。主流血統のディープインパクトを父に持ち、Lyphardのクロスを内包する馬で、秋華賞にピッタリな好走血統にあたります。
未勝利戦、1勝クラス、2勝クラスと勝ち上がってきた馬で3戦3勝とキャリアは少ないのですが、ディープインパクトらしい「しなやかで柔らかい走りと俊敏性」は特徴的ですし、Lyphardのクロスによるラスト1ハロンの粘り強さは目を見張るものがあります。
京都内回りの芝2000mは間違いなく合うでしょうから、キャリア3戦とはいえ期待を寄せていい一頭です。
評価はAとします。
秋華賞 2019 予想|有力馬血統分析のまとめ
それでは最後に秋華賞の有力馬血統分析の評価をまとめて振り返ります。
<秋華賞 2019 予想|有力馬血統分析のまとめ>
【評価A】
・コントラチェック
・フェアリーポルカ
・サトノダムゼル
【評価B】
・ダノンファンタジー
・クロノジェネシス
・カレンブーケドール
・エスポワール
・パッシングスルー
【評価C】
・ビーチサンバ
・シゲルピンクダイヤ
以上、この記事では秋華賞の有力馬10頭の血統診断を特集しました。ご紹介した内容が馬券予想のお役に立てれば嬉しいです!
なお秋華賞の最終予想については枠順確定後に別の記事でご紹介します。そちらもぜひご確認下さい!
最後までお読みいただきありがとうございました。