こんにちは!
いつも競馬知恵袋をお読みいただき、ありがとうございます。
この記事では注目のG1競走「天皇賞秋」の予想について特集します!
ご紹介する内容は天皇賞秋の予想のポイントとなるラップ分析と、二強と称される有力馬二頭アーモンドアイ、クロノジェネシスのラップ適性についてです。
天皇賞秋をラップからしっかりと予想していきます。ぜひ、最後までお読みください。
目次
天皇賞秋2020 予想のポイント
この記事の初めに、天皇賞秋の予想のポイントとなるラップ分析についてご紹介します。
天皇賞秋2020 ラップ傾向
上図のグラフは直近5年の天皇賞秋の1ハロン毎の個別ラップをまとめたグラフです。
天皇賞秋は良馬場であれば高速ラップ下の上り3Fの末脚勝負が特徴のレースです。スタート後、中盤のラップは11秒台後半から12秒台前半と緩まず、その上で上り3Fは、11秒台前半のスピードが求められます。
良馬場であれば、レース全体の上り3Fは34秒台前半。
天皇賞秋で好走するためには、高速ラップの末脚適性が求められます。
また末脚適性と同様に天皇賞秋を予想する上で抑えておきたいのが脚質適性。
直近5年の天皇賞秋の脚質別成績を分析すると、脚質としては先行、差しの良績が目立ち、次点で逃げ、追込については厳しい成績となっています。
具体的な成績をご紹介すると、先行は直近5年で2勝、2着3回、3着2回、差しは3勝、2着2回。直近5年は先行・差しで1着・2着を独占しています。また近年2年連続で馬券に絡み配当妙味を生み出しているのが逃げ。一昨年はキセキ、昨年はアエロリットが6番人気で3着と好走を見せています。
一方で不振なのが追込。追込は直近5年で2016年3着のステファノスの一頭しか馬券に絡めていません。
4コーナーの位置取りに着目しても、その傾向を示す内容となっています。
直近5年の天皇賞秋では、4コーナー5番手以内の馬が5勝、2着2回、3着3回、複勝率31.3%と好成績。直近5年の天皇賞秋の全ての勝馬が、4コーナーで5番手以内に位置取っている点は大きなポイントです。
このような末脚適性・脚質適性をふまえると、天皇賞秋は先行もしくは好位差しから直線の上り3Fで速い末脚を繰り出せる馬が好走パターンといえます。
天皇賞秋 ラップマトリックス
続いては、天皇賞秋のラップ傾向をラップスピードと脚質型の2軸で考えるラップマトリックスに落とし込んでいきます。
このラップマトリックスとはラップスピードを縦軸に、脚質型の指標であるレースペースチェンジ指数(競馬ソフト「ターゲットフロンティア」で使用される数値「RPCI」)を横軸に取り、対象レースのラップ適性を散布図にまとめたグラフです。
縦軸のラップスピードからは高速ラップ、中速ラップ、低速ラップへの適性が、横軸の脚質型からは前傾ラップのバテてからの「底力勝負」、もしくはワンペースな「持続力勝負」、あるいは上り3ハロンの「瞬発力勝負」に強いのかが分かります。
ラップマトリックスを用いて天皇賞秋のラップ分析を行うと、縦軸のラップスピードは特殊な馬場となった2017年を除くと11秒60~11秒90が基本です。
今年の東京開催は道悪開催が続き馬場状態の悪化が目立つため、例年よりはラップスピードが低速化する可能性があります。ただ今週からAコースからBコース変わりとなりますし、力のあるメンバーが揃った中での低速決着は考えづらいため、例年通りのラップスピードで考えたいところです。
横軸の脚質型についてはバランス型・瞬発力型が基本です。
このような背景をふまえて考える、天皇賞秋で求められるラップ適性ですが「バランス型・瞬発力型×ラップスピード11秒60~11秒90」に設定します。
この後ご紹介するアーモンドアイ、クロノジェネシスの有力馬2頭のラップ適性については、この求められるラップ適性を判断軸に分析を行っていきます。
天皇賞秋2020 有力馬ラップ分析
ここからは天皇賞秋の有力馬2頭アーモンドアイ、クロノジェネシスのラップ分析についてご紹介していきます。
アーモンドアイ ラップ分析
まず初めに取り上げるのが、アーモンドアイです。
上図はアーモンドアイの直近10戦のラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
ラップマトリックスから考えるアーモンドアイのラップ適性は、ラップスピードはマイル戦~中距離戦における超高速ラップ~中速ラップ、脚質型は持続力型~瞬発力型に強いことがあげられます。
歴史的名牝らしい幅広いラップ適性「オールラウンダーなラップ適性」が特徴的です。
ただし本質的には、芝2000m~芝2400mの中距離戦の超高速ラップ・高速ラップがベストな馬。その点で考えれば、良馬場開催であれば天皇賞秋はアーモンドアイが最も高いパフォーマンスを発揮する舞台適性といえます。
実際に天皇賞秋で求められるラップ適性「バランス型・瞬発力型×ラップスピード11秒60~11秒90」のレースは、昨年の天皇賞秋、桜花賞、ジャパンカップと3戦して3勝。
このような背景から、アーモンドアイの天皇賞秋に対するラップ適性は極めて高いと考えます。
出遅れなければ「先行・好位差しから上り3Fで速い脚を繰り出す」という天皇賞秋の好走パターンとも合致しますし、昨年の天皇秋で既にレース適性を示している点も後押しします。
1週前の想定オッズではクロノジェネシスと人気を二分しており二強を形成していますが、良馬場開催で高速馬場もしくは標準馬場であれば、アーモンドアイのラップ適性は抜けており一強と考えます。
では「アーモンドアイに死角はないのか」と言うと、そうでもありません。
その死角とは「馬場コンディション」。
2017年のキタサンブラックが勝った天皇賞秋のような「かなり重い馬場」になると、9着と凡走した昨年の有馬記念のラップ適性に近づき、アーモンドアイにとって状況は一転します。
そのため、アーモンドアイにとっての最大の敵は馬場コンディションといえそうです。
いずれにせよ、馬場コンディションさえ整えば能力はメンバー中最上位クラスですし、ラップ適性は抜群です。
ここは負けられない一戦といえるでしょう。
クロノジェネシス ラップ分析
次に取り上げるのが、クロノジェネシスです。
上図はクロノジェネシスの直近10戦のラップ適性をまとめたラップマトリックスです。
ラップマトリックスから考えるクロノジェネシスのラップ適性は、ラップスピードはマイル戦~中距離戦における高速ラップ~低速ラップ、脚質型は持続力型~超瞬発力型に強いことがあげられます。
アーモンドアイと同様に「オールラウンダーなラップ適性」が特徴といえます。
ただしレースのパフォーマンスを見れば、ラップスピードは低速化、脚質型はワンペースな持続力型によるほど高い能力を発揮することは明らかです。持続力型で中速ラップ~低速ラップとなった3戦、秋華賞、宝塚記念、京都記念のパフォーマンスは圧巻でした。
天皇賞秋で求められるラップ適性「バランス型・瞬発力型×ラップスピード11秒60~11秒90」のレースは、大阪杯、クイーンカップと2戦して1勝。評価ができる成績ですが、これは適性というよりは能力の高さで補った印象です。
その点、例年通りの高速ラップの天皇賞秋となれば、レースに対するラップ適性は高くありません。
大阪杯同様に能力でどこまで補えるかの一戦となるでしょう。
また気になるのは末脚適性。
直近5戦のレースを見ると、レースの上り3Fが36秒台となった秋華賞、京都記念、宝塚記念は圧勝しているのに対して、レースの上り3Fが34秒台となった大阪杯、エリザベス女王杯は取りこぼしています。
この点からもクロノジェネシスは時計がかかって良い馬といえるでしょう。
そのような厳しめの評価のクロノジェネシスですが、道悪馬場で時計のかかる「重い馬場」となれば話は大きく変わります。
そのような条件下になれば、ラップ適性はラップスピードが低速化して脚質型は持続力型に近づきます。これはクロノジェネシスが最も高いパフォーマンスを発揮するゾーンです。
また先ほどもご紹介しましたが、ライバルのアーモンドアイはこの「重い馬場」での「低速ラップ」は苦手です。
例年通りの高速決着の天皇賞秋になるとアーモンドアイには敵わないとは思いますが、得意の「重い馬場」での「低速ラップ」という条件が揃えば、アーモンドアイに勝ちきれる可能性は十分にあります。
以上、この記事では注目のG1競走「天皇賞秋」の予想についてご紹介しました。
2強を分けるポイントは馬場コンディション。
その馬場コンディションをふまえた最終予想となる本命馬については、週末に別の記事でご紹介できればと思います。
今回、ご紹介した内容が馬券を予想する上で少しでもご参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。