こんにちは!KAZUです。
この記事では、牡馬クラシックレース最後の一冠となる『菊花賞(GⅠ)』の有力馬の血統診断を特集します。
ヴェロックス、ワールドプレミア、ニシノデイジーなど有力馬の血統について、S、A、B、C、Dの5段階評価を基本に診断していきます。
馬券予想にぜひご参考ください!
【菊花賞 2019 予想】有力馬を血統診断|レース適性を見極める!
まず初めに血統を診断する有力馬についてご紹介します。
今回特集する有力馬は、ヴェロックス、ワールドプレミア、ニシノデイジー、ヒシゲッコウ、ホウオウサーベル、ザダル、レッドジュニアル、サトノルークスの8頭です。
目次
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それでは、血統診断にまいります!
菊花賞 血統診断①|ヴェロックス
まずは、想定1番人気のヴェロックスです。
血統は父ジャスタウェイ、母がドイツ牝系のセルキス、母父Monsun(モンズーン)の配合です。
父ジャスタウェイは、この3歳世代が初年度産駒となります。昨年の夏の芝の短距離でデビュー勝ちする馬が複数いたため、芝の短距離に強い印象があります。ただし、本質は父のハーツクライの特徴を色濃く受け継ぐ種牡馬です。
最近ではデビュー産駒が3歳馬となり、中長距離で活躍する馬が目立ってきています。実際に、ジャスタウェイ産駒のデビュー以来の成績を分析すると、中距離である2000m、2400mの勝率は10%を超えており、単勝回収率も100%以上です。距離延長も、苦手にしているわけではありません。
母セルキスは、現役時代芝2000mの独オークストライアル(GⅡ)を勝っています。母父Monsunは芝2400mのGⅠであるオイロパ賞などGⅠを3勝しています。父としてもBCターフを勝ったShirocco(シロッコ)、ソウルスターリングの母で仏オークスを勝ったスタセリタ、キングジョージを圧勝したノヴェリストなど多くの活躍馬を輩出しています。
父ジャスタウェイ×母父Monsunの配合馬で、ヴェロックス以外の活躍馬はいません。父サンデー系×母父Monsunの配合で考えれば、ディープインパクト産駒のシェーングランツがいます。
どちらかと言えば、ストライドで走る馬なので淀の下り坂を2周する京都競馬場外回りコースは合いそうです。また下り坂からの持続力勝負もこの馬にプラスに働くと読みます。
最終的な血統評価は「A」です。
菊花賞 血統診断②|ワールドプレミア
続いては、想定2番人気のワールドプレミアです。
菊花賞の予想のポイントと推奨馬をまとめた記事でも取り上げたワールドプレミア。
血統は、父が好走血統のディープインパクト、母がドイツ牝系のマンデラ、母父がAcatenango(アカテナンゴ)の配合となっています。
全兄にはワールドエースがおり、きさらぎ賞やマイラーズカップなど京都外回りコースでの重賞を勝っています。
父ディープインパクトは、菊花賞の好走血統ですし、過去3年の京都芝3000mの成績は勝率11%、複勝率30%と悪くありません。距離延長も同距離や距離短縮と比較すると成績は劣りますが、極端に成績が落ちるわけではないです。
母方の血統に目を向けると、母父Acatenangoは、現役時代に芝2500mのサンクルー大賞をはじめ2400m~2500mのGⅠを7勝しています。代表産駒はジャパンカップを勝ったランドや仏ダービーを勝ったBlue Canari(ブルーカナリ)などスタミナ豊富な馬が多いです。スタミナ血統としては十分です。
ディープインパクト×Acatenangoの配合は、ワールドエース、ビッシュ、エックスマークなどがおり、中距離で活躍する馬が多いです。ただ、ワールドプレミア自身は、胴長で全兄のワールドエースよりはスタミナに長けた印象で、芝3000mの距離は問題ないと判断しています。
走法もストライドで走る馬で、京都外回りコースは間違いなく合うでしょう。実際に京都外回りコースは、過去2戦2勝と好成績です。
前走は、長期休養明けの神戸新聞杯で評価できる内容で3着。上積みは大きいでしょうし、ここでも好走が期待できるでしょう。
血統評価は「A」とします。
菊花賞 血統診断③|ニシノデイジー
次に、想定3番人気のニシノデイジーを取り上げます。
父がハービンジャー、母がニシノヒナギク、母父がアグネスタキオンの配合です。3代母には名馬ニシノフラワーがいます。
父ハービンジャーは距離延長が得意と言われますが、実際に過去3年の成績をみると、距離短縮が勝率11.7%に対して、距離延長は7.3%です。数字で捉えると、決して距離延長がいい馬ではありません。
またハービンジャー産駒は3000m超えのレースで、出走頭数が11頭と少ないながらも未勝利です。個人的には、ハービンジャー産駒はスタミナがありながら、距離が長すぎるのは不向きな印象です。
母方に目を向けると、近親馬にはネロがおり、牝系の傾向としては短距離で活躍する馬が多く、スタミナよりはスピードに長けた特徴です。
ハービンジャー×アグネスタキオンの配合でみると、過去スティーグリッツが2015年の菊花賞に出走しています。4番人気と期待を集めましたが、結果は11着と凡走しています。その他、この配合の活躍馬としてあげられるのが、中距離戦線で活躍したギモーヴです。
そのようなことから、ニシノデイジーの血統評価は厳しめですが「C」とします。
菊花賞 血統診断④|ヒシゲッコウ
続いては想定4番人気のヒシゲッコウです。
父がルーラーシップ、母がラルケット、母父がFairy King(フェアリーキング)の後継種牡馬ファルブラヴの配合です。
母ラルケットは現役時代クイーンカップ3着などマイル路線で活躍しました。ヒシゲッコウの半弟には、GⅠを勝ったロードカナロア産駒のステルヴィオがいます。
父がルーラーシップに変わり、距離適性が中長距離に出ました。父ルーラーシップは2000m以上の距離で強い馬で、豊富なスタミナが特徴です。距離延長も苦にしていません。また道悪になっても成績を落とさず、逆に不良馬場では勝率19%、単勝回収率239%と鬼と化します。
父ルーラーシップで母方にサンデー系と名牝Specialの血統を持つ構成は、メールドグラースの血統構成と似ています。キレるというよりは、パワフルで長くいい脚を使うタイプの馬でしょう。
ただし、 父ルーラーシップの影響を色濃く受けてか、とにかく出足が悪いのが難点です。勝ちパターンも、ラスト4ハロンないしは5ハロンのロングスパートで大外をぶんまわして、最後まで粘り強く伸びて勝ちきる。この脚質で、どこまで通用するかがポイントです。
血統自体は魅力的なため「A」とします。道悪馬場になれば、さらに評価したい馬でもあります。
菊花賞 血統診断⑤|ホウオウサーベル
次に取り上げるのが、ホウオウサーベルです。
父がハーツクライ、母がバランセラ、母父がAcatenangoの配合です。母バランセラは、現役時代北米の芝中距離GⅠレースで2着2回と実績を残しています。繁殖牝馬入り後は、ディープインパクトとの交配でビッシュを送りだしています。
ホウオウサーベルの半姉のビッシュはディープインパクト産駒でしたが、父がハーツクライに変わり、スタミナも兼備している印象です。母父Acatenangoはスタミナ十分ですし、先行して粘り強いLyphardの4×5のクロスを持っています。
ただし、父ハーツクライはサンデー系ではスタミナ豊富なのですが、意外と3000m超えのレースが勝ちきれません。過去3年のハーツクライ産駒の3000m超えのレースを分析すると、33戦していますが、2018年のフェイムゲームの1着の1勝のみです。また、ハーツクライ産駒の菊花賞の成績が[0-1-0-10]と不振であることも気になります。
その点を割り引いて、血統評価は「B」とします。
菊花賞 血統診断⑥|ザダル
続いて、ザダルを考察します。
父がトーセンラー、母がシーザシー、母父がLemon Drop Kidの血統構成です。
父トーセンラーは、ジャスタウェイ同様に今年の3歳世代が初年度産駒となります。現状、産駒の出走数が141戦止まりのため産駒の傾向が捉えきれない、というのが正直なところです。また2200m以上のレースは今回が初めてとなります。
その中で気になるのが、トーセンラー産駒の距離延長の成績で、過去距離延長では36戦していますが僅か1勝と不振です。母父Lemon Drop Kidも中距離適性の高いダートの米国血統ですから、スタミナは気になります。
ただし、父トーセンラーは京都外回りコースとの相性は抜群でした。ザダルもコース適性は高そうです。
その点で注意は必要なため、最終的な血統評価は「B」です。
菊花賞 血統診断⑦|レッドジュニアル
続いてはレッドジュニアルです。
父キングカメハメハ、母レッドアゲート、母父マンハッタンカフェの配合です。
母レッドアゲートは、現役時代フローラ賞を勝ち、日経新春杯3着など中長距離レースで活躍しました。父のマンハッタンカフェの影響が、強く出た牝馬です。
父キングカメハメハは、ディープインパクト同様に言わずと知れた名種牡馬で、産駒は芝・ダート問わず走ります。過去3年の京都外回りコースの成績は、勝率11.3%・複勝率34.9%、単勝回収率133%とディープインパクトに継ぎ好成績です。
また菊花賞では、エアスピネルやユーキャンスマイルなど人気薄で馬券に絡むのも特徴的です。
キングカメハメハにスタミナ型サンデー系のマンハッタンカフェの配合は、キングカメハメハ×ダンスインザダークのユーキャンスマイルに通ずるものがあります。
京都では、馬券圏外を外していないことも魅力です。
血統評価は「B」とします
菊花賞 血統診断⑧|サトノルークス
最後に、サトノルークスを取り上げます。
父はディープインパクト、母がリッスン、母父がSadler's Wells(サドラーズウェルズ)の配合です。父ディープインパクトは菊花賞の好走血統で高評価です。
全兄妹には、ローズSを勝ったタッチングスピーチやムーヴザワールドがいます。また祖母のBrigid(ブリギッド)を起点にして牝系を考えた場合、愛2000ギニー制覇したMagician(マジシャン)や英2000ギニー制覇のenrythenavigator(ヘンリーザナビゲーター)がいます。 牝系としては、マイル~中距離に適性が出ています。
ディープインパクト×サドラーズウェルズ系の配合で考えた場合、シンハライト、カンタービレ、ディメンシオンなどがあげられます。こちらも距離適性は中距離でしょうか。
サトノルークスは、母父のサドラーズウェルズの影響が大きく筋肉が発達しており、たくましい馬体が特徴的です。その点で3000mまで距離が延びてどうか、という点は気になります。
また速い末脚を使えるタイプではないので、ある程度馬場が渋るか、先行して粘り込む展開を期待したいです。
道悪など力の要る馬場になれば浮上の可能性は秘めますが、最終的な評価は「B」とします。
菊花賞 2019 予想|有力馬血統診断のまとめ
それでは最後に、菊花賞の有力馬血統診断の評価をまとめます。
<有力馬血統診断のまとめ>
【評価A】
・ヴェロックス
・ワールドプレミア
・ヒシゲッコウ
【評価B】
・ホウオウサーベル
・ザダル
・レッドジュニアル
・サトノルークス
【評価C】
・ニシノデイジー
以上、この記事では菊花賞の有力馬8頭の血統診断を特集しました。ご紹介した内容が馬券予想のお役に立てれば嬉しいです!
なお菊花賞の最終予想については、下記の記事でご紹介しています。予想印とその根拠をしっかりと特集しています。ぜひご確認下さい!
【最終予想】
最後までお読みいただきありがとうございました。