こんにちは!KAZUです。
この記事では、超豪華メンバーが揃った『天皇賞秋(GⅠ)』の有力馬の血統診断を特集します。
天皇賞秋の有力馬の血統について、S、A、B、C、Dの5段階評価で診断していきます。
なお天皇賞秋の最終予想となる予想印については、別記事でご紹介しています!「まず予想印が気になる!」という方は、下記記事からご確認下さい!
【天皇賞秋の最終予想】
目次
天皇賞秋2019 予想|血統診断!アーモンドアイなど有力馬のレース適性を分析
まず初めに、今回血統を診断する有力馬についてご紹介します。
今回特集する有力馬は、最有力馬であるアーモンドアイ、サートゥルナーリア、ダノンプレミアムの3頭です。
なお今回特集する有力馬3頭以外の出走予定馬については、下記の関連記事で特集しています。関連記事も、ぜひご参考下さい!
【関連記事】
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それでは、血統診断にまいります!
天皇賞秋 血統診断①|アーモンドアイ
まずは、想定1番人気のアーモンドアイです。
血統は父ロードカナロア、母フサイチパンドラ、母父サンデーサイレンスの配合です。
父ロードカナロアは、現役時代19戦13勝2着5回3着1回と馬券圏外を外したことがないパーフェクトホースで、歴史的スプリンターです。
母フサイチパンドラは、現役時代21戦4勝。2006年のエリザベス女王杯を制覇するなど活躍をみせています。
また、曾祖母の名繁殖Sex Appealからは種牡馬として活躍したトライマイベストやEl Gran Senorが生まれています。また4代母のBest in Showの牝系からは、欧州でGⅠ2勝のザールが出ている血統背景です。
父ロードカナロアの種牡馬としての特徴を考える上で重要となるのが、母レディブラッサムが持つセクレタリアト=シリアンシーの3×4の全兄妹クロスです。 このクロスが影響して、ロードカナロアは産駒に柔らかな体質やしなやかでストライドな走りを伝える傾向があります。
そのため、ロードカナロアの配合を考える上でポイントとなるのは、ロードカナロアの柔らかさを硬めの血統で引き締めることです。
その点で考えると、アーモンドアイはパワフルで前向きな気性を伝えるNureyevの5×3のクロスや頑強なNortern Dancerの5×4のクロスを持っています。またパワーが特徴のBuckpasserの娘で名繁殖Sex Appealの6×3のクロスも発生しています。このSex Appealの血量はNortern Dancerの血量よりも多くなっており、一つのキーブラッドとなっています。
血統的に見れば「アーモンドアイは歴史的名牝になるべくしてなった」、そのように感じる血統背景です。
では、天皇賞秋に対するレース適性はどうなのでしょうか!?
結論としては、「申し分なし」です!
父ロードカナロアのしなやかでストライドな走りは、小回りよりは大箱向きで東京コースはピッタリです。Nureyevのクロスを中心としたパワーも特徴的なため、道悪馬場も苦にしません。
休み明けも問題ないですし、安田記念からの400mの距離延長も秋華賞からジャパンカップの400mの距離延長を考えれば、こちらも問題ないです。逆に、東京芝2000mはアーモンドアイにとって最もベストな舞台と考えます。
レースへの集中力を欠くこともありませんので、安田記念のように大きな不利を他馬から受けない限り、馬券圏内は固いと予想します。
血統評価は「S」です。
天皇賞秋 血統診断②|サートゥルナーリア
続いては、想定2番人気のサートゥルナーリアです。
血統は父ロードカナロア、母シーザリオ、母父スペシャルウィークの配合です。
父ロードカナロアはアーモンドアイと同じで、先ほどお伝えした通りです。
母シーザリオは、現役時代6戦5勝。2005年のオークスを制覇して、その後米国のアメリカンオークスも制覇しました。シーザリオは既に「シーザリオ一族」という名牝系を築きつつあり、サートゥルナーリアの他にエピファネイアやリオンディーズといったGⅠ馬を生み出しています。
父ロードカナロア×母父スペシャルウィークの配合では、サートゥルナーリアのの他にグルーヴィッドを送り出しています。
アーモンドアイでも述べましたが、父ロードカナロアは産駒に柔らかな体質やしなやかでストライドな走りを伝える一方、緩くなりすぎないよう、配合では硬めの血統で引き締めることが重要となります。
その点で、サートゥルナーリアはNortern Dancerの5×4のクロスをはじめ、頑強なNortern Dancerの血量が血統の9代で換算すると14.5%と濃くなっており、いい引き締め効果を図っています。
またサートゥルナーリアの血統で特徴的なのが、クロス以上に効果が得られるとされるニアリークロスが複数発生していることです。
柔らかさとしなやかなストライドを増強するSecretariat≒Sir Gaylordの5×5、頑強さやパワーを増強するStorm Bird≒Nijinskyの3×5、前向きな気性とレースに対する集中力、底力を高めるNureyev≒Sadler's Wellsの6×4といった具合です。
とにかく柔らかさと硬さが絶妙なバランスで増強されています。
さらに抑えておきたいのが、粘り強いHyperionの血も豊富に含んでいることです。血統を9代まで拡大して血量をみた場合、Hyperionの血量は5.3%となっています。皐月賞ではラストはヴェロックスとの叩き合いとなり、きっちりと抑え込みました。このあたりはHyperion的な粘り強さを感じましたので、印象以上に粘り強いタイプなのかもしれません。
前置きが長くなりましたが、サートゥルナーリアの天皇賞秋のレース適性について考えてみます。
サートゥルナーリアもアーモンドアイ同様に、レース適性は非常に高いです。
距離的には1800mから2000mがベストな印象のため、前走神戸新聞杯から400m距離短縮となる2000mの距離は間違いなくいいはずです。また東京コースも合うでしょう。
道悪馬場の経験はありませんが、よほどの重たい特殊な馬場にならない限りこなすはずです。
そもそも、サートゥルナーリアはアーモンドアイと血統構成が似ており、その時点でレース適性は高いと判断できます。
唯一気になるのが、天皇賞秋は3歳馬が勝ちきれないレースであることです。過去10年で、3歳馬として1番人気で臨んだイスラボニータは3着、フェノーメノは2着でした。
3歳馬で天皇賞秋を勝ったのは1996年のバブルガムフェローまでさかのぼる必要があります。
その点が気になり、最終的な血統評価は「A」とします。
天皇賞秋 血統診断③|ダノンプレミアム
次に、想定3番人気のダノンプレミアムを取り上げます。
血統は父ディープインパクト、母インディアナギャル、母父Intikhabの配合です。
父ディープインパクトは、説明不要の歴史的名馬です。現役時代は海外含めて14戦12勝。主な勝鞍はクラシック三冠、ジャパンカップ、有馬記念などGⅠ7勝。「飛ぶように走る」と呼称されたその末脚は別格で、日本の競馬を変えた名種牡馬サンデーサイレンスの最高傑作です。
母インディアナギャルは、アイルランド生産馬で現役時代46戦6勝。アイルランドのマイル重賞(GⅢ)・リッジウッドパールS2着などマイル~中距離で活躍しました。
ダノンプレミアムの近親馬には、GⅠを勝つほどの活躍馬はいませんが、欧州の重賞レースの勝利馬が複数います。
また父ディープインパクト×母父Intikhabの配合馬は、ダノンプレミアムの他に京都新聞杯を勝ったサトノラーゼンがいます。また父ディープインパクト×母父ロベルト系の配合で考えれば、ダノンプレミアム、サトノラーゼンの他に、ディーマジェスティやゼーヴィントなどが出ています。
父ディープインパクトは現役時代を彷彿とさせる「しなやかでストライドな走りから繰り出されるキレ味鋭い末脚」を産駒に伝えるのが特徴です。一方で馬格やパワーに課題があるとされており、配合ではその点を補うことが重要です。
ダノンプレミアムは、母の母父にパワー豊富なノーザンダンサー系のデインヒルの血を取り込んでおり、ディープインパクトの非力さを解消しています。また母父のIntikhabは、ロベルト系の中でもマイラー色が強いとされるRed Ransomの後継種牡馬です。
また母のインディアナギャルはDanzigの4×3のクロスを内包しており、ダノンプレミアム自身もDanzigの血量が多くなっています。硬めで小脚で走る短距離血統のDanzigは主張型の種牡馬で、ディープインパクトの柔らかさをさらに引き締めます。
母方にRobertoやDanzigですから、個人的には小回り急坂コースが一番合うのではないかと感じる血統構成です。ベストは中山や阪神の内回りでしょう。
仮に阪神芝2000mで行われる大阪杯であれば、アーモンドアイとの逆転も十分に考えられる血統背景ですが、東京芝2000mになってどうでしょうか!?
能力はアーモンドアイに匹敵するものを持っていると思いますが、その点で気になります。
最終的な血統評価は「B」とします。
以上、この記事では天皇賞秋の有力馬アーモンドアイ、サートゥルナーリア、ダノンプレミアムの血統診断を特集しました。ご紹介した内容が馬券予想のお役に立てれば嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました。